気まずい感じで美音ちゃんを待ってたら
三分後にまた走ってやって来た。
そして
「ごめんなさい。あと1時間……ううん。あと45分で必ず戻るから。待ってて!」
って
戦闘服に着替えてるし。
美音ちゃんの服装を見て、周りのお客も気付いて『おおっ!』と、声を上げる。
「やっぱ休めなかった?」
そう聞くと「うん」ってうなずき涙がじわり。
「今日はイエローだけみたい。ブルーがインフルで、レッドがオリンピックの国内予選で、グリーンがどうしても外せない会議があって……すぐ戻るから」
「戻るっても、こっから戦いの場所まで遠いんじゃない?」
人里離れた場所でやってんでしょ?
「今日は移動してもらった。近くの空き地でやる」
いいのか?それ。
「だからすぐ戻るから。待っててね」
美音ちゃんは涙を拭きながら、店の外に待機してる政府の高級車に乗って行ってしまった。
残された私達3人。
「これ、政府から差し入れです」
店長さんがナゲットを運んでくれた。
楽しい時間をつぶしたんだから
このくらい
してもらわなきゃね。
遠慮なく食べてると
「たとえばさ……」
上野の綺麗な唇が語り出す。