「ん……っ」
「……ダメだ莉央、そういう目で、見られたら、おかしくなる……」
どこか切羽詰まったような高嶺の声に、莉央の背筋がぞくっと震える。
「口を開けて……」
言われた通りに口を開けると、性急に舌がねじ込まれた。
高嶺の舌が莉央の口蓋をなぶっていく。
お湯の音なのか、唾液を交換する音なのかわからない。
湯の中でぴったりと抱き合って、気がつけば体に巻きつけていたはずのタオルも剥ぎ取られていたが、そんなことはすぐにどうでもよくなった。
ずいぶん長い間、莉央は高嶺に全身を舐められ、すすられて、自分が削れてなくなっていくような気がした。
(このまま溶けて無くなってしまいそう……。そうなったらどんなに気持ちいいだろう。)