準備してから伺いますと告げ、通話を終える。

 シャワーを浴び身支度を整えた莉央は、ふとリビングのテーブルの上のメモに気がついた。

【莉央へ】

 なんと高嶺から手書きのメモである。

 そうか、手紙という手があった!
 どうして気づかなかったのか。


 歯がゆく思いながら、急いで文章に目を通す。


 高嶺の書く文字はとても丁寧に書かれている。

 読み進めるうちに莉央の大きな目に涙がたまっていく。



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