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 白い紙を夢に見るようになってから十日。莉央はずっと最低最悪な気分だった。


 自分が描きたいものはわかっているのに、それをどう描いたらいいのかわからないのだ。

(やっぱり一度水森さんに相談しよう。)

 今朝、高嶺を見送って、莉央は昼まで仮眠をとり、それから銀嶺堂へと向かった。





 いつものようにcaféGINREIでミルクティーを飲みながら水森を待っていると、
「お待たせ」
 慌てた様子で水森がやってきた。手にはたくさんのファイルを抱えていて、一つを莉央に手渡す。