この話題を終わらせたいと思う莉央をよそに、高嶺はうつむく莉央の顔を覗き込んできた。
「莉央。俺は今、自分の理性と戦ってる」
「え?」
高嶺がそのまま甘えるように莉央の肩に頭を乗せささやく。
「お前が可愛いことを言うから辛い……」
自分も同じボディーソープ類を使っているはずなのだが、なぜか高嶺から嗅いだことのないようないい匂いがする。
胸の真ん中がギュウギュウと締め付けられて苦しい。
「辛いって……言われても困る」
(それなら私だって辛い。ドキドキして、苦しくて。訳がわからない。)
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…