「お願い、純子……。許して……。許してください」

アタシの必死の懇願も、純子には届かない。

そうだ、あのクラスメイトが言ってたっけ。

純子は悪魔にチカラをもらうのだ、と……。

ニカッと口を開けた純子が、アタシの襟を思いっきり後ろに引っ張ると、勢いよく押し出す。

一瞬で近づく鏡。


ガッシャーン!


すごい音とともに、顔中を激痛が襲った。

「痛い……うう……お願い……許してよぉ」

隣の鏡に連れて行かれると、同じように激しくぶつけさせられる。


ガシャン!


顔中に鏡の破片が刺さっているのか、涙にまじった血があふれ出る。


もう、目が開かない。