タクシーに飛び乗ると、アタシ___山本博実は濡れた髪と肩をハンカチで拭いた。
……なによ、あいつ。
腹が立っている原因は、あの父親に他ならない。
勝手に出て行ったくせに、純子にだけは甘かった男。
絶対、あのふたりはデキていたに決まっている。
純子は否定していたけど、口でならなんとでも言えるもの。
結局、どの男も若い女が好きなのだ。
40歳をすぎて『アタシ』なんて言ってる女は、見向きもされない。
養育費の支払いは毎月あったが、そんなの微々たるもの。
手っ取り早く稼げる水商売についたものの、指名をとるのも相当の努力が必要だった。
せっかく同伴までこぎつけても、次にその客が来たときには若い子に乗り換えられていたり。
そんなのばっかり。
……なによ、あいつ。
腹が立っている原因は、あの父親に他ならない。
勝手に出て行ったくせに、純子にだけは甘かった男。
絶対、あのふたりはデキていたに決まっている。
純子は否定していたけど、口でならなんとでも言えるもの。
結局、どの男も若い女が好きなのだ。
40歳をすぎて『アタシ』なんて言ってる女は、見向きもされない。
養育費の支払いは毎月あったが、そんなの微々たるもの。
手っ取り早く稼げる水商売についたものの、指名をとるのも相当の努力が必要だった。
せっかく同伴までこぎつけても、次にその客が来たときには若い子に乗り換えられていたり。
そんなのばっかり。