いつもそうだっけ…?

「知ってんのか?」

雅哉はしつこく私に聞くが、特に怒っているふうにも見えなかった。

「きもだめしのときは暗かったから…。でも」

そう言って私は西の方を指さす。

「あの高い鉄塔みたいなの。あれがそうじゃないかな」

「ああ、そうですね」

紗栄子がぱちんと両手を打った。

「確かに、『スカイフォール』は上に上がっていく乗り物だから、あれかもしれません」

「やるじゃん、咲弥」

七海もそう言って笑う。