「じゃあ、紗栄子」

雅哉がそう口を開くと、すぐに紗栄子は、
「わかりました。私も行きます」
と歩き出した。

「話が早いな」

そう言って笑う雅哉。


園内はやはり暗く、逆に乗り物の付近だけが異様に明るい。

いくつもの秘密基地が浮かび上がっているようにも見えた。

「ひとつめの乗り物はどこだっけ?」

七海が誰にともなしに尋ねる。

「たしか、『スカイフォール』じゃなかった?」

陽菜が答えるが、他の人は無言。