「キャッ」

真っ暗になる部屋。

「停電ですか?」

「そうかも・・・。ブレーカー、どこだっけ?」

手探りで歩こうとする。


数歩進んだ藤森の耳がなにかを聞いた。


「なに、これ?」

「え?」

宮崎の声だけが暗闇で聞こえる。

藤森は耳を澄ました。


聞こえる。