「ここは・・・」

ツバを飲み込んだ。

同じようにして見渡す。

もちろん覚えている・・・。

「きもだめしをしたところ。下沼さんをみんながいじめた場所」

混乱している頭でなんとか答える。

「違う。私とあなたが死んだ場所」

「やめて・・・」

耐えられない。

意味のわからない会話の中に、これ以上ないくらいの恐怖を感じる。

「あの夜、あなたはここで雅哉たちにひどい目にあった。あなたは他人事だと思っているけれど、実際はあなたがやられたの」

「・・・知らない・・・やめて」