「それにさ」

駿が雅哉のそばに座った。

「他のチームのやつ、ひとりでも見たか? チーム対抗戦、って言ってたけど、実際この遊園地にいるのは俺たちだけっぽいんだよ」

「・・・」

雅哉が駿を見た。

「それでも、続けるのか?」

雅哉は黙って立ち上がると、ポケットからしわくちゃになった紙を出した。


スタンプカード・・・。


「・・・ッ。3枚しかねぇ」

たしかに、雅哉が持っているスタンプカードは3枚しかなかった。

萌絵がいなくなることを知っていたかのよう・・・。


ゾッとして、暑いのに寒気がした。