「あんたたちも、死ぬよ」

「…萌絵?」

駿が声をかける。

「みんな死ぬの。あの女の子に殺される」

「気でも狂ったか」

雅哉が舌打ちをした。

「見たでしょ? あの女の子。なんで…なんで忘れていたんだろう」

「…知っているの?」

そう尋ねてみるが、萌絵は視線を雅哉に合わせたまま。


「みんな、やっぱり覚えてないんだ」

雅哉が動揺したのか、目を左右に動かした。


「思い出してよ。あの子、私たちがよく知っている子じゃない」