「お前、わかってんのか!? 恋人が死んだんだぞ!」

駿が雅哉につかみかかる。

それを振り払うと、
「わかってるよ!」
と叫んだ。

「だったら!」

「でもやめねぇ!」

ふたりがにらみ合った。

「お前らもやめさせねぇからな! あと乗り物は3つだ。ひとり200万近く手に入れられるんだぞ。絶対俺は最後までやる!」


その時、それまで泣いていた萌絵がふらりと立ち上がった。


「萌絵…?」

私がそう声をかけるが返事がない。


みんなが萌絵を見る。