「……柊さん、起きて」
突然聞こえたその声に、私は慌ててまぶたを開いた。
見慣れた天井、私の部屋。
身体を起こして室内を見回すと……血まみれの美紗が、ベッドに伏せるようにしていたのだ。
「う、うわっ! びっくりした!! な、何で美紗が私の部屋にいるのよ!?」
昨日のカラダ探しで負った怪我がまだ治っていないようで、脚と右腕がつながっていなくて、布団とカーペットを赤く染めている。
あー……私の部屋が。
でも、昨日の様子だと、手足がつながれば血も消えるだろう。
「あなたが外に出ると……少し危険だと思って。だからここに飛ばせてもらったの」
んー、詳しく話を聞いてないから、状況が良く分からないけど、そんなにヤバいの?
てか、どう見ても美紗の方がヤバいじゃん。
「もう、あんたいろいろと化け物だわ。私はどうすれば良い? 何か食べ物持ってこようか?」
「ええ……お願いするわ。身体を治すのに、エネルギーが足りないの」
学校に行く準備をしなきゃならない時間だけど、美紗がこんな状態じゃ、そうも言ってられない。