グループチャットで会話するようになってから、個々で会話をしていた時よりもずっと話が弾むことに気が付いた。
会話の内容は漫画についての話が中心で、『コスモ・リセット』や『青色コンパス』の話は三人ですることによってより盛り上がっていた。
キャラクターの魅力や細かい考察などを議論し合うのは楽しい。
落胆はしたが、グループチャットを作って良かったな、と、真夏も涼斗も最終的には思うようになった。
そして、これをきっかけに、美術部1年3人(他の一年生の部員は、もう来なくなっていた。)の結束は高まり、部活でも、里山先生や先輩方に、『あなたたち、仲いいね~』と、事あるごとに言われるようになってきた。
そんな、真夏、涼斗、葉月の三人の関係がまた変化したのは、7月の後半、期末の慌ただしさから解放され、ようやく夏休みがスタートした頃のことだった。
その話を持ってきたのは、葉月だった。
「3人で、『青色コンパス』の原画展行かない?」
陽気なスタンプと共に、そんなメッセージがグループチャットに投下された。
夏休みは、さまざまなイベントが各地で行われる。調べてみると、『青色コンパス』の原画展は、真夏たちが住んでいるところから比較的近い場所で行われるようだった。
「行きたいけど、チケットって今から買えるの?」
涼斗が冷静なメッセージを返す。すると、
「父さんが、仕事の関係でもらってきたチケットがあるの。ちょうど3枚!うちの家族分貰ったものなんだけど、父さんも母さんもあんまり興味ないから、好きな友達が居るなら一緒に行ってきなさいってさ~!!」
鼻を高々と伸ばしたスタンプと共に、そんな返信が返ってきた。
もちろん、真夏も涼斗も飛びついた。大好きな漫画の原画展が見れるなんて、願ってもない幸運だ。
しかも、葉月と出かけられる。三人でウキウキと準備を進めていたが、その後突然涼斗から悲し気なスタンプと共に
「ごめん、やっぱり俺、原画展行けない。」
と連絡が来た。
聞くと、涼斗はちょうど、家族の行事と被っていたことを忘れていたらしい。
涼斗の父親は普段出張で家に居ないことが多く、久しぶりに返ってきて家族みんなでキャンプに行く予定があったそうだ。
妹の蘭と凜が居るのもあり、家族みんなで過ごす時間は大事にしたいと謝った。
もちろん、葉月も真夏も怒らなかった。
ただ、チケットが日時まで指定されているもので、行く日をずらせなかったため、結局原画展は真夏と葉月の2人で行くことになった。
涼斗が行けないなら、真夏も断ろうかと思ったが、涼斗が、
「せっかくチケットがあるんだから、見れる見たい人が見に行かないと、作者に失礼だろ?だから、楽しんで来いよ!」
と笑って言った。
だから真夏も、「そっちも、キャンプ楽しんで来いよ、お土産買ってくるから。」と笑った。
涼斗は、最後に何か言いた気な様子を見せた。が、真夏が聞こうとした瞬間に、いつも通り走り去って行った。真夏はその背中に、
「次は、俺たちでまたチケット取って、絶対一緒に行こうな!!」
と呼びかけた。
涼斗は振り返らずに、片手だけ挙げて返事をして、そのまま走って行った。
会話の内容は漫画についての話が中心で、『コスモ・リセット』や『青色コンパス』の話は三人ですることによってより盛り上がっていた。
キャラクターの魅力や細かい考察などを議論し合うのは楽しい。
落胆はしたが、グループチャットを作って良かったな、と、真夏も涼斗も最終的には思うようになった。
そして、これをきっかけに、美術部1年3人(他の一年生の部員は、もう来なくなっていた。)の結束は高まり、部活でも、里山先生や先輩方に、『あなたたち、仲いいね~』と、事あるごとに言われるようになってきた。
そんな、真夏、涼斗、葉月の三人の関係がまた変化したのは、7月の後半、期末の慌ただしさから解放され、ようやく夏休みがスタートした頃のことだった。
その話を持ってきたのは、葉月だった。
「3人で、『青色コンパス』の原画展行かない?」
陽気なスタンプと共に、そんなメッセージがグループチャットに投下された。
夏休みは、さまざまなイベントが各地で行われる。調べてみると、『青色コンパス』の原画展は、真夏たちが住んでいるところから比較的近い場所で行われるようだった。
「行きたいけど、チケットって今から買えるの?」
涼斗が冷静なメッセージを返す。すると、
「父さんが、仕事の関係でもらってきたチケットがあるの。ちょうど3枚!うちの家族分貰ったものなんだけど、父さんも母さんもあんまり興味ないから、好きな友達が居るなら一緒に行ってきなさいってさ~!!」
鼻を高々と伸ばしたスタンプと共に、そんな返信が返ってきた。
もちろん、真夏も涼斗も飛びついた。大好きな漫画の原画展が見れるなんて、願ってもない幸運だ。
しかも、葉月と出かけられる。三人でウキウキと準備を進めていたが、その後突然涼斗から悲し気なスタンプと共に
「ごめん、やっぱり俺、原画展行けない。」
と連絡が来た。
聞くと、涼斗はちょうど、家族の行事と被っていたことを忘れていたらしい。
涼斗の父親は普段出張で家に居ないことが多く、久しぶりに返ってきて家族みんなでキャンプに行く予定があったそうだ。
妹の蘭と凜が居るのもあり、家族みんなで過ごす時間は大事にしたいと謝った。
もちろん、葉月も真夏も怒らなかった。
ただ、チケットが日時まで指定されているもので、行く日をずらせなかったため、結局原画展は真夏と葉月の2人で行くことになった。
涼斗が行けないなら、真夏も断ろうかと思ったが、涼斗が、
「せっかくチケットがあるんだから、見れる見たい人が見に行かないと、作者に失礼だろ?だから、楽しんで来いよ!」
と笑って言った。
だから真夏も、「そっちも、キャンプ楽しんで来いよ、お土産買ってくるから。」と笑った。
涼斗は、最後に何か言いた気な様子を見せた。が、真夏が聞こうとした瞬間に、いつも通り走り去って行った。真夏はその背中に、
「次は、俺たちでまたチケット取って、絶対一緒に行こうな!!」
と呼びかけた。
涼斗は振り返らずに、片手だけ挙げて返事をして、そのまま走って行った。
