さっそく帝国側の陣地に挨拶に行く事になった。
スラちゃん達は王国の国境の基地を巡回すると言っていたが、ギンちゃんは僕と一緒にいると断固たる意思を示していた。
まあ、あのピーター様の変態攻撃を受けたのだから仕方ない。
ということで、僕、ナッシュさん、ギンちゃんは、馬車に乗り込んで帝国の陣地へと向かった。
「皆さま、お待ちしておりました」
あっという間に帝国の陣地に到着し、僕達は帝国兵の出迎えを受けた。
僕が使節団として帝国の陣地に行った際にいた帝国兵で、僕も思わずホッとした。
「それでは、応接室にご案内いたします」
帝国兵の案内で、僕達は来客用の応接室へ移動した。
お茶も出してくれて、さっきのピーター様の変態行為からようやくひと息ついた。
すると、帝国兵が僕にあることを質問した。
「あの、皆さまお疲れですが何かあったのですか?」
「えっ? あはは……」
うん、何があったかは言ってはいけない。
言ってはいけないんだ。
ギンちゃんが何かを思い出したのか、サッと僕の胸ポケットに入った。
「ゴホン。王国側は視察団の受け入れ準備を整えた。ガルフォース辺境伯家においても、いつでも宿泊可能だという」
「準備状況を教えて頂き、本当にありがとうございます。視察団は既に帝都を出発しており、順調に航行を進めていると聞いております」
ナッシュさんが強引に話題を切り替えてくれたが、ある意味とても助かった。
帝国側の視察団は、このままいけば予定通り十五時頃に国境に到着するらしい。
「私達は、この後も王国の国境の基地で待機します。何かありましたら、直ぐにご連絡頂いても構いません」
「【蒼の治癒師】様、色々とありがとうございます」
帝国軍も、僕の事を普通に「蒼の治癒師」って呼ぶ。
もう、僕の二つ名は世界共通になっていそうだ。
更に、クリスが妊娠したということも帝国に広まっているという。
帝国兵がクリスの妊娠を祝ってくれ、僕も少し嬉しかったのだった。
「ああ、それは多分定時引継ぎじゃないかな。ケン君の話題をすると、話が盛り上がるって聞いていたよ」
国境の基地に戻って食堂のおばちゃんにあれこれ話していたら、驚きの事実が判明した。
僕の話題が、両国の軍人にとって共通だなんて。
「そういえば、俺も帝国兵から聞かれたぞ。ケンの面白い話はないかってな」
顔見知りの軍人が、更に情報を教えてくれた。
あの、僕の話はそんなに面白いものはないですよ。
「ニース将軍の息子がケンの教え子だから、あれこれ教えてもらったぞ。お陰で、ネタには困らねえな」
ブラッドリーさん、何を言っているのですか!
ちょうどブラッドリーさんも昼食を食べていたので、話を聞くことにした。
「変な事は何も言っていないですよ。というか、私は学園で教師をしていたケン先生しか知らないので。学園で何を勉強していたかです。クリス先生の事も、学園での事が殆どですよ」
えーっと、学園生活の話だとあまり大したことはないかも。
そう思っていたら、顔見知りの軍人が僕の考えを全否定した。
「ケンの意外な裏側を知ることができて、中々面白い話だったぞ。学園生と殆ど学園が変わらないのに、しっかりと教えていたみたいだな。料理もできて、何でもできるって褒めていたぞ」
悪い噂じゃなくて、本当に良かった。
そして、話はスラちゃん達の件になった。
「物品横領などを行っていた馬鹿な兵が見つかったから、軒並み捕まえたぞ。治療も行っていたが流石だな。こいつらを知らない新兵は、度肝を抜かれていたぞ」
新兵にクリスがあれこれ教えていることはあるが、スラちゃん達がその力を見せる事はあまりなかったという。
ブラッドリーさん達学園に通っていた面々はスラちゃんの能力を十分に分かっているが、新兵全員がそうではない。
スラちゃん達も、特に能力を誰かに見せびらかすつもりはない。
「僕も、特に魔法を思いっきり使っている訳じゃないんですよ」
「そうだよな。ケンは、テストで撃った魔力弾で帝国側陣地の後ろにある山に穴を空けたもんな」
あっ、顔見知りの兵が苦笑しながら話した内容を聞いた新兵が、信じられないという表情で僕を見ていた。
あのあの、あの時の僕は自分の力をそこまで把握していなかったんですよ。
試しに魔法を放ったら、あんな大惨事になっちゃったんです。
その後も、何故か僕の暴露大会へとなってしまった。
昼食を食べていた多くの新兵が集まってしまい、僕はあれこれ説明する事となってしまったのだった。
スラちゃん達は王国の国境の基地を巡回すると言っていたが、ギンちゃんは僕と一緒にいると断固たる意思を示していた。
まあ、あのピーター様の変態攻撃を受けたのだから仕方ない。
ということで、僕、ナッシュさん、ギンちゃんは、馬車に乗り込んで帝国の陣地へと向かった。
「皆さま、お待ちしておりました」
あっという間に帝国の陣地に到着し、僕達は帝国兵の出迎えを受けた。
僕が使節団として帝国の陣地に行った際にいた帝国兵で、僕も思わずホッとした。
「それでは、応接室にご案内いたします」
帝国兵の案内で、僕達は来客用の応接室へ移動した。
お茶も出してくれて、さっきのピーター様の変態行為からようやくひと息ついた。
すると、帝国兵が僕にあることを質問した。
「あの、皆さまお疲れですが何かあったのですか?」
「えっ? あはは……」
うん、何があったかは言ってはいけない。
言ってはいけないんだ。
ギンちゃんが何かを思い出したのか、サッと僕の胸ポケットに入った。
「ゴホン。王国側は視察団の受け入れ準備を整えた。ガルフォース辺境伯家においても、いつでも宿泊可能だという」
「準備状況を教えて頂き、本当にありがとうございます。視察団は既に帝都を出発しており、順調に航行を進めていると聞いております」
ナッシュさんが強引に話題を切り替えてくれたが、ある意味とても助かった。
帝国側の視察団は、このままいけば予定通り十五時頃に国境に到着するらしい。
「私達は、この後も王国の国境の基地で待機します。何かありましたら、直ぐにご連絡頂いても構いません」
「【蒼の治癒師】様、色々とありがとうございます」
帝国軍も、僕の事を普通に「蒼の治癒師」って呼ぶ。
もう、僕の二つ名は世界共通になっていそうだ。
更に、クリスが妊娠したということも帝国に広まっているという。
帝国兵がクリスの妊娠を祝ってくれ、僕も少し嬉しかったのだった。
「ああ、それは多分定時引継ぎじゃないかな。ケン君の話題をすると、話が盛り上がるって聞いていたよ」
国境の基地に戻って食堂のおばちゃんにあれこれ話していたら、驚きの事実が判明した。
僕の話題が、両国の軍人にとって共通だなんて。
「そういえば、俺も帝国兵から聞かれたぞ。ケンの面白い話はないかってな」
顔見知りの軍人が、更に情報を教えてくれた。
あの、僕の話はそんなに面白いものはないですよ。
「ニース将軍の息子がケンの教え子だから、あれこれ教えてもらったぞ。お陰で、ネタには困らねえな」
ブラッドリーさん、何を言っているのですか!
ちょうどブラッドリーさんも昼食を食べていたので、話を聞くことにした。
「変な事は何も言っていないですよ。というか、私は学園で教師をしていたケン先生しか知らないので。学園で何を勉強していたかです。クリス先生の事も、学園での事が殆どですよ」
えーっと、学園生活の話だとあまり大したことはないかも。
そう思っていたら、顔見知りの軍人が僕の考えを全否定した。
「ケンの意外な裏側を知ることができて、中々面白い話だったぞ。学園生と殆ど学園が変わらないのに、しっかりと教えていたみたいだな。料理もできて、何でもできるって褒めていたぞ」
悪い噂じゃなくて、本当に良かった。
そして、話はスラちゃん達の件になった。
「物品横領などを行っていた馬鹿な兵が見つかったから、軒並み捕まえたぞ。治療も行っていたが流石だな。こいつらを知らない新兵は、度肝を抜かれていたぞ」
新兵にクリスがあれこれ教えていることはあるが、スラちゃん達がその力を見せる事はあまりなかったという。
ブラッドリーさん達学園に通っていた面々はスラちゃんの能力を十分に分かっているが、新兵全員がそうではない。
スラちゃん達も、特に能力を誰かに見せびらかすつもりはない。
「僕も、特に魔法を思いっきり使っている訳じゃないんですよ」
「そうだよな。ケンは、テストで撃った魔力弾で帝国側陣地の後ろにある山に穴を空けたもんな」
あっ、顔見知りの兵が苦笑しながら話した内容を聞いた新兵が、信じられないという表情で僕を見ていた。
あのあの、あの時の僕は自分の力をそこまで把握していなかったんですよ。
試しに魔法を放ったら、あんな大惨事になっちゃったんです。
その後も、何故か僕の暴露大会へとなってしまった。
昼食を食べていた多くの新兵が集まってしまい、僕はあれこれ説明する事となってしまったのだった。


