「間もなく、謁見の時間になります」
ヘンリーさんとの話が終わったタイミングで、係の人がアナウンスをします。
まるで、ヘンリーさんの話が終わるのを待っていたかのようですね。
僕は、ヘンリーさんの隣で一緒に臣下の礼をします。
ヘンリーさんと僕は爵位が一個違いだけど、特にこの場にいて問題ないみたいですね。
程なくして、陛下を始めとする王族が入場してきました。
「皆のもの、面を上げよ」
陛下が玉座に座り、僕たちに声をかけます。
あれ?
顔を上げて王族を見回すと、王妃様とシャーロットさんがかなり不機嫌そうなんですけど。
何か問題でもあったのかな?
「これより、名前を呼ばれた以下の当主は前に出るように」
いきなりの展開に、僕だけでなく多くの貴族が困惑していました。
隣りにいるヘンリーさんは、いつも通りの表情ですね。
そして、前に集められた貴族はオラクル公爵家や僕の屋敷に文句を言ってきた貴族じゃないかな。
すると、陛下は近衛騎士にあることを指示しました。
「この者共を、カタルシス伯爵殺人未遂により拘束せよ」
「「「はっ」」」
ええー!?
いきなり捕縛するんですか?
しかも、僕への殺人未遂容疑ってどういうことなのだろうか。
しかし、捕まった貴族はかなり悔しそうな表情をしていますね。
何がなんだか分からなくて、頭がグルグルしています。
「ここ数日の理不尽な要求の数々を受け、内偵捜査を行った。その結果、犯罪組織を利用して本日の大教会での奉仕作業の際にナオを殺害しようと計画していた。既に犯罪組織は壊滅させ、決定的な証拠も掴んでいる」
「「「ぐっ……」」」
そういえば、ここのところスラちゃんとドラちゃんが夜な夜な偵察活動をしていたっけ。
どこに行っているかを聞いても秘密って言っていたけど、そんな事をしていたんだ。
あれ?
そもそも今日の奉仕作業って……
「ナオを殺害することに夢中になって気がついていないようだが、今日の奉仕作業には王妃を始めとする王族も参加する。これがどういう事を意味するか、流石に分かるな?」
「「「あっ……」」」
そもそも大教会で襲撃をすること自体駄目だし、王家に限らず多くの貴族が被害を受けるよね。
この前勉強したけど、反逆罪は実行に移せる状態でも適用されるはずです。
捕まった貴族も、今更ながらとても状態が悪いことに気がついたみたいですね。
もう、何もかもが遅いけど。
「エミリーとナオの婚約を破棄し、揃いも揃って自分の息子の嫁にしろなどという馬鹿げた要求をしてきた。しかし、何故自分の息子がエミリーと婚約できないのかを考えていないみたいだな。単に、エミリーを嫁に出すレベルに達していないだけだ」
「「「ぐっ……」」」
うわあ、陛下が拘束されている貴族を一刀両断したよ。
前にもエミリーさんを嫁にするために強引な手を打ってきた貴族がいたけど、そもそも陛下が選びたいって思える人じゃないと駄目だよね。
うーん、そう思うとちょっと自信なくなってきちゃったよ。
「ナオは、常に努力を重ね、貴族になっても驕らずに仕事をしている。だからこそ、ヘンリーも次期勇者としてナオを指名した。実際に、新しく入ったメンバーを的確に指導もしている。何もせずに、ただ贅沢をしているお前たちとは何もかもが違う」
陛下にとても褒められちゃって、僕はとっても恥ずかしくなっちゃいました。
よく見ると、王家の方々もうんうんと陛下の意見に同意していました。
というか、エミリーさんは陛下と同じく捕まった貴族をかなり蔑んだ目で見ていますね。
過去にも、かなりしつこい嫁に来いという要求があったんですね。
「これ以上言ったところで、もはやお前たちが変わるとは思えない。この場に、貴族としていることすら不敬だ。連れて行け」
「「「はっ」」」
そして、拘束された貴族は近衛騎士により連行されて行きました。
その際に僕のことを思いっきり睨んでいたけど、自業自得だからどうしようもないですね。
ヘンリーさんとの話が終わったタイミングで、係の人がアナウンスをします。
まるで、ヘンリーさんの話が終わるのを待っていたかのようですね。
僕は、ヘンリーさんの隣で一緒に臣下の礼をします。
ヘンリーさんと僕は爵位が一個違いだけど、特にこの場にいて問題ないみたいですね。
程なくして、陛下を始めとする王族が入場してきました。
「皆のもの、面を上げよ」
陛下が玉座に座り、僕たちに声をかけます。
あれ?
顔を上げて王族を見回すと、王妃様とシャーロットさんがかなり不機嫌そうなんですけど。
何か問題でもあったのかな?
「これより、名前を呼ばれた以下の当主は前に出るように」
いきなりの展開に、僕だけでなく多くの貴族が困惑していました。
隣りにいるヘンリーさんは、いつも通りの表情ですね。
そして、前に集められた貴族はオラクル公爵家や僕の屋敷に文句を言ってきた貴族じゃないかな。
すると、陛下は近衛騎士にあることを指示しました。
「この者共を、カタルシス伯爵殺人未遂により拘束せよ」
「「「はっ」」」
ええー!?
いきなり捕縛するんですか?
しかも、僕への殺人未遂容疑ってどういうことなのだろうか。
しかし、捕まった貴族はかなり悔しそうな表情をしていますね。
何がなんだか分からなくて、頭がグルグルしています。
「ここ数日の理不尽な要求の数々を受け、内偵捜査を行った。その結果、犯罪組織を利用して本日の大教会での奉仕作業の際にナオを殺害しようと計画していた。既に犯罪組織は壊滅させ、決定的な証拠も掴んでいる」
「「「ぐっ……」」」
そういえば、ここのところスラちゃんとドラちゃんが夜な夜な偵察活動をしていたっけ。
どこに行っているかを聞いても秘密って言っていたけど、そんな事をしていたんだ。
あれ?
そもそも今日の奉仕作業って……
「ナオを殺害することに夢中になって気がついていないようだが、今日の奉仕作業には王妃を始めとする王族も参加する。これがどういう事を意味するか、流石に分かるな?」
「「「あっ……」」」
そもそも大教会で襲撃をすること自体駄目だし、王家に限らず多くの貴族が被害を受けるよね。
この前勉強したけど、反逆罪は実行に移せる状態でも適用されるはずです。
捕まった貴族も、今更ながらとても状態が悪いことに気がついたみたいですね。
もう、何もかもが遅いけど。
「エミリーとナオの婚約を破棄し、揃いも揃って自分の息子の嫁にしろなどという馬鹿げた要求をしてきた。しかし、何故自分の息子がエミリーと婚約できないのかを考えていないみたいだな。単に、エミリーを嫁に出すレベルに達していないだけだ」
「「「ぐっ……」」」
うわあ、陛下が拘束されている貴族を一刀両断したよ。
前にもエミリーさんを嫁にするために強引な手を打ってきた貴族がいたけど、そもそも陛下が選びたいって思える人じゃないと駄目だよね。
うーん、そう思うとちょっと自信なくなってきちゃったよ。
「ナオは、常に努力を重ね、貴族になっても驕らずに仕事をしている。だからこそ、ヘンリーも次期勇者としてナオを指名した。実際に、新しく入ったメンバーを的確に指導もしている。何もせずに、ただ贅沢をしているお前たちとは何もかもが違う」
陛下にとても褒められちゃって、僕はとっても恥ずかしくなっちゃいました。
よく見ると、王家の方々もうんうんと陛下の意見に同意していました。
というか、エミリーさんは陛下と同じく捕まった貴族をかなり蔑んだ目で見ていますね。
過去にも、かなりしつこい嫁に来いという要求があったんですね。
「これ以上言ったところで、もはやお前たちが変わるとは思えない。この場に、貴族としていることすら不敬だ。連れて行け」
「「「はっ」」」
そして、拘束された貴族は近衛騎士により連行されて行きました。
その際に僕のことを思いっきり睨んでいたけど、自業自得だからどうしようもないですね。

