「Next...yuzu?」
「Yes,the answer is...」
英語の時間になると、思い出して困る。
…いつも爆睡してて、先生に当てられて、面倒くさそうに…でも綺麗に英語を読み上げる彼の横顔を。
「もっと動いてパスを受け取りに行け!」
「柚、パスっ」
「はいっ」
…バスケも得意だった、彼の姿を。
あなたが誰よりも軽やかにドリブルをしながら走って、シュートを決める姿はもう見られないのかな…
「先輩!記録、上がってますっ」
「え、本当に!?」
…グラウンドを見ると、そこには相変わらず風が吹いていて。
まだ心は少し、切ない。