追いかけてくる者

息を切らして自分のアパートに駆け込む。扉を閉めて玄関の明かりをつけた。ホッとした。と同時に猛烈な罪悪感が湧いてくる。俺は恋人を捨てたのだ。はるかは無事なのだろうか。勝手に捨てといて勝手に心配をする自分に吐き気がした。その時
コツッン
部屋の片隅から妙な音が聞こえた。軽いものが交わる音だ。何の音だろう。明は恐る恐る確認をした。