目の前のナカタさんが喋り続けている。ここはある街の路地裏だ。ナカタさんと私の間には溝がある。そこにナカタさんのスマホが落ちている。
私はスマホが落ちた瞬間、確かに「大丈夫ですか。」と質問した。それがトリガーだろうか。いきなり彼は「私の名前はナカタです。大丈夫です。」と通りすがりの私に言ってきやがった。そして理由の変わらない身の上話がはじまったのだ。なおも喋るナカタを残し私はそっと路地裏をから離れた。ナカタさん、それスマホを落としただけじゃ逃げられないですよ。だってそのAさん、下手したら悪意すらない化け物ですからね。