射的場で片付けをする。弓削燈子は無気味な笑みを浮かべながらも黒ずんだ血で汚れた組み紐を大事そうに包んでいた。桐壺の女御の身代わりの女官が身につけていた衣装には興味がないようで、処分は織葉が行うことになった。颯登は放った矢の片付けを行った。
「ところで」と燈子が織葉と颯登に顔を向けた。「私がやったことは内密にして下さいね。こんな呪術が使えたら戦に駆り出されるかもしれないし、此度の事件に関与していると疑われかねないから」
「そうね、だから私が話を聴くわ」
「ええ!?」
「検非違使の過酷な詮議を受けるよりは良いでしょう?」
「それはどうだかな」
颯登が笑う。
燈子はおののいた。
「尚侍さまにご報告申し上げなければならないのよ。矢はどこから射ても的に当てることができると。そのためにはこの呪術のことも内密にはできないよね。大丈夫。優しく聴いてあげるから」
たとえ顔見知りでも容疑者から外すわけにはいかない。燈子の呪術については武官たちには内密にするつもりだったが。
「ところで」と燈子が織葉と颯登に顔を向けた。「私がやったことは内密にして下さいね。こんな呪術が使えたら戦に駆り出されるかもしれないし、此度の事件に関与していると疑われかねないから」
「そうね、だから私が話を聴くわ」
「ええ!?」
「検非違使の過酷な詮議を受けるよりは良いでしょう?」
「それはどうだかな」
颯登が笑う。
燈子はおののいた。
「尚侍さまにご報告申し上げなければならないのよ。矢はどこから射ても的に当てることができると。そのためにはこの呪術のことも内密にはできないよね。大丈夫。優しく聴いてあげるから」
たとえ顔見知りでも容疑者から外すわけにはいかない。燈子の呪術については武官たちには内密にするつもりだったが。


