イワカンノカンサツ-クスッと系ショートエッセイ集-

私は他人のくしゃみを見るのが大好きだ

くしゃみは私にとって一種の
エンターテイメントである

豪快なもの
小動物的なもの
奇妙なもの

人によってバラバラだ

「みんな違ってみんな良い」とは

こういう事を言うのだろう

くしゃみはその人の
ペルソナであり
魂の叫びだと思っている

存分に吐き出してもらいたい

対面のサラリーマンのくしゃみで
笑いそうになるのを堪えながら
隠れて笑う

「やめなよ…」

それを見た妻が止める

妻にはあの面白さが分からないようだ
分からないから止めるのだろう

私にとって人生ベストのくしゃみがある

立体駐車場にて、上階から聴こえたあの

「ぇぇあっくしょょょょーいっっっ!!」

一度だけではなく何度も

本人が別階にいるから
私は笑い放題だ

私はあれ以上に笑ったことがない

もちろん「くしゃみ」でだが


私は今日も街を歩く
あれ以上のくしゃみを求めて