イワカンノカンサツ-クスッと系ショートエッセイ集-

某ショッピングモールのトイレにて
用を終えて手洗いをしていたときのこと

私の後ろをスッと通りすぎる男性

…ん?

さっき私の隣で用を足してなかったか?

20代半ばから後半ぐらいだろうか
手を洗わず出て行ってしまった

時々いる
本当にいるそんな人
気にするまでもない

手洗いを終え外に出ると

さっきの男性が
彼女と思わしき相手と

手を繋いでいる…だ…と?

彼女さん、彼の手は不浄なのだよ

そう思いながら
モヤモヤしながら妻を待つ

程なくして妻が出てきた

「お待たせ…どうした?調子悪い?

顔に出過ぎていたのだろう
先ほど見たことを話す

「あー、女の人も結構いるよ」

なんですと!?

モヤモヤを洗い流すどころか
さらに増していく

トイレのあとは手を洗う

衛生的観点でもそうだが

我々は幼少よりそのように
刷り込まれた当たり前でもある

また一つ
新しい発見をしたなと
思いながら

ふと目の前の店を見ると
さっきのカップル

私があの男性だと言う前に
妻が口を開く

「あの女の子も、洗ってなかったよ」

不浄の手と不浄の手が絡み合っている

同じ性質で中和されていることを願う

そんなことを考えながら
妻の手を取ろうとして払われる