とある少女の物語

「……あー、最悪」

私は昇降口で、ひとり頭を抱えていた。

あのあと、気が付いたら保健室のベッドで寝ていて、さっき起きたところ。

教室に戻るとすでにホームルームが始まっていて、みんな心配されながら席に着いた。

思えばあの時、「今日、休みます」っていえばよかったのかもしれない。

ホームルームが終わってすぐに出ていったきり、行方不明の担任兼顧問。

今日も部活を休もうと思って、職員室にも行ってみたのだが、先生の姿はなかった。

「どこいったのぉ……」

このままじゃ、無断欠席扱いになってしまう。それは嫌だ。

「あー、もう。仕方ない!」

幸い、念のためと思ってラケットを持ってきている。

私は体育館へと足を向けた。