とある少女の物語

「おはよー! はいこれ、この間のノート。えぶみゅーお疲れさま! どうだった??」

「んー、いい感じ。あ、そいえば。はい、これ」

といって乃愛が、カバンから何かを取り出す。

「んーなになに~? プレゼント? 」

と言ってにこにこしながらラッピングを取ると


「 ……え、NEX7の新曲?! ちょっ……」


そこまで言って私はしゃがみ込んでしまった。

「みお? どした、具合でも悪い?」

「……うん、朝から心臓に悪い。ごめん、一言だけ言わせて……。
なんで乃愛がCDを?! というか、なんですかこの尊い文字は!! 「澪ちゃんいつもありがとう」?
まさか、まさかじゃないけどこれは、もしかして!!」

「うん、柊さんの文字だよ。かいてもら──」

「ぎゃー!! やばいやばいやばい、私は間違いなく世界一の幸せ者です。
これまって、だって普通だったらさ? 高いお金出して抽選してたのに、何もしないでもらえてるなんて!
 やばいでしょ!! この上ない幸せ。神様、尊様、乃愛様! ありがとうございます……」

ほぼ興奮して何が何だかわからないのだけれど、目の前にあるCDとそこに書いてある文字だけが、

私をこんな状態にしていることは間違いなかった。

震える手で中を開けると、CDと、曲リストと──。


「紙? 」


そこにはL版ほどの紙が一枚入っていた。

「え、CDの中に紙なんて入ってたの? 特典かな~?」

いや、そんなはずない。今回のCD特典は、なかったはずだ。

不思議に思いながら、表を返してみると。

「っっ!!」

そこには、モノクロペアこと──柊蒼真くんと、氷室蓮くんが二人で並んでピースをしている姿があった。

つまりこれは、写真だ。

そして文字も。


『これは順次発売される写真だよ~~。澪ちゃんには特別に先にあげちゃうね~』


「うぅっ、もう、キャパオーバー……」

写真を胸に抱きしめたまま、私はゆっくりと床に崩れ落ちた。

「みおーー!?!?」