電影ゴシカ―幽閉された悪魔の仔―

 僕の姫君の話をしようか。
 彼女との出会いは、世界最大級の動画配信サイト『ウィンディ』だった。

 ウィンディにはおおきく分けて2つのサービスがあり、1つが動画、もう1つがライブ配信だ。僕は両方やっているのだけれど、このサイトの奴らはどうも僕の芸術性を理解していないらしく……まぁ、つまりあれだ。どっちにも視聴者があまりつかないのだ。そうなってくると、ライブ配信で誰も来ない虚しさに比べれば、動画を投稿して再生数が増えるのを気長に待つ方がまだましであって。この僕の芸術性は、多くは動画で見られるようになっているのだ。
 一体何の動画を上げているのかって? ふむ、そんなに知りたいのか。現役美大生であり将来有望な画家の卵である僕は、絵画の制作過程を動画に収め、日々世界に向けて発信しているのさ。再生数が少ないのは、決して才能がないということではないんだ! 芸術というのは、わかる人にしかわからない。だからこそ美しいのだ。
 ――その証拠に。
 この僕の芸術に理解を示したあの少女は、こんなにも美しいのだから。