電影ゴシカ―幽閉された悪魔の仔―

『大袈裟なんかじゃない。君は誰よりも美しい。
僕が言うのだから間違いない』

『それはどうでしょう。でも、あなたに出会って私の世界は変わりました。あなたが、変えてくれたのです』

『君はいつもそう言うね。僕にはよくわからないけれど』

『本当のことですから』

『へぇ。ならばどうだい? 君を変えたという男と、今度は直接会ってみるというのは』

『会う……?』

『そう。会えばきっと、もっと変わることになるんじゃないかい?』

『申し訳ありません。それはできません』

『なぜ?』

『私はこの部屋から出られないので』

『それは本当なの?』

『えぇ』

『君が本気でそこから出ようとしても?』

『えぇ。出られません』

『……そうか。君は、本当に囚われの姫君なんだね』

『姫君という表現は、私には似合いませんよ』

『そんなことあるものか。君こそが姫君そのものさ』

『なぜそう思うのです?』

『君は美しいだけではない。華奢で、か弱く、誰もが守りたくなるような可憐さだ。君の歩く姿はきっと、小鳥が飛び回るような軽やかさなのだろう』

『…………』

『是非とも、画面越しではない本物の君を、この目で見てみたいものだ』

『……そのように思われている限りは、絶対にお会いすることはできません』

『え? どういうことだい?』

『あなたが私にそのようなイメージを持ち続けている限り、私は……――』