君に、届かない恋をした

8月20日。

ずっと、この日を待っていた。

この日はいつもより朝早く起きて、気分がルンルンで、でも家族にばれないように、と必死だった。

母が仕事に向かい、一人になる。

今日は、勉強は一時休戦と決めていた。

まず、着替えないと。

服はもちろん、下着までもが黒にする。

いつもは焼けたくないから、とズボンを選びがちだけど、今日はスカート。

髪の毛は前日に調べておいた、

『男の子が好きな髪の毛ランキング』

見事ぶっちぎり1位に輝いたポニーテール。

今日はシュシュもつける。

初めてだけど、まつげもあげてみた。

リップもつけた。

家ではしないネックレスもして、香水もかけて。

全ての準備が終わると、私はパソコンの前に座る。

そして、検索欄に、氷室蓮、と打つ。

なぁんだ、まだ更新されてないのか。

私はタブを切り替えて、YouTubeを開く。

そしてNEX7、と検索して、今までの動画を見返す。

蓮くんが主演を務めた歌のMVも見返す。

はぁ、かっこいい。

こんなにもイケメンな30代が他にいるのだろうか。

私がこんなにも黒にこだわり、いかにもデート前の女の子、と言う雰囲気でいるのは、今日が蓮くんの誕生日だからだ。

いつも以上に可愛くいたい、そう思うのは当たり前だろう。

受験勉強が大変な毎日でも、頑張れているのは蓮くんのおかげ。

私がこうして蓮くんと出会えたことは、小さいころから芸能界で頑張ってくれた蓮くんと、出会わせてくれた神様のおかげ。

本当にありがとうございます。

私は、一生この人を愛し続けると、誓ったのだった。