君に、届かない恋をした

 *

 あれから4日が経ち、

 今日から、自習会が始まる。

 これは自由参加だから、出ても出なくてもいい。

 でも、一応、受験生だから……。

 私は4日間、すべて参加することにした。

 自習会は午前中からあるので、普段の学校と同じように起きなくてはいけない。

 だるいけれど、自分のためだから仕方がない。

 学校に着いて、掲示されている案内を見る。

 そこには、それぞれのクラスの割り当てが書かれていた。

 私は……理科室2か。

 誰が来るかわからない。

 友達が参加するのかもわからない。

 でも、待つしかない。

「あれ? 綾乃?」

 そう呼ばれて、後ろを振り向く。

 そこにいたのは、友達の美愛だった。

「美愛じゃん! え、美愛も理科2??」

「うん、そだよ~。ほんっと、夏休みの勉強会とか嫌になっちゃうよね~」

「それな。でも、しゃーない笑」

「勉強よりさ、推しを眺めてたほうがよくない? だってさ、勉強って将来使わないやつがほとんどじゃん」

「え、わかる。まじでそうなの」

 美愛は、2.5次元オタクだ。

 推しのこととなれば、お金はいくらでも貢ぐ。

 もちろん、グッズだってたくさん持っている。

 推しのライブが平日にあれば、学校を休んで行くほど熱心なのだ。

 まさにオタクの鏡。

 美愛の推しは、普段は顔を出さずに活動しているけれど、アイドルとして音楽活動もしている。

 私とはまた違ったタイプのオタクだ。

「でもまぁ、頑張るしかないなぁ」

「うん、そだね笑。一応、私たち受験生だもんね」

「……あー、そーじゃん。綾乃ぉ、勉強教えて~」

「いいけど、私もあんまりできるほうじゃないから、ここに来てるんだよ?」

 と、私は苦笑する。

「それに、この自習会は先生がわからないところを教えてくれるらしいから、聞いてみなって」

「うーん……わかった!」

 美愛は少し考えてから、笑った。

「綾乃、一緒に頑張ろうね!」

「うん、頑張ろう!」

 そう言って、私たちは4日間、一緒に頑張ったのだった。