私の小学生のころの物語。

第五章 冬の宿泊研修
 五年生の先生は、結構ゆるかった。
 授業中、パソコンでひっそりゲームをしていたこともある。
 学校のブロックをかいくぐって遊んだり、禁止されていたシャーペンを使ったり、お菓子を食べていたり。
 なんだか、ゆるゆるだった。
 そんな五年生の中で、一番楽しかった思い出がある。
 宿泊研修だ。
 冬。
 みんなで宿泊棟に泊まった。
 普段の学校とは違う場所で、みんなと一緒に過ごす。
 それだけでも、なんだか特別だった。
 昼間は、スノークラフトを作った。
 雪を使って、自分たちで形を作っていく。
 そして、ソリ滑りもした。
 雪の上を滑っていくのが楽しかった。
 ご飯もおいしかった。
 いつもと違う場所で、みんなと一緒に食べるご飯。
 それだけで、いつもより特別に感じた。
 夜になると、昼間に作ったスノークラフトにろうそくを入れた。
 すると、雪の中から明かりが浮かび上がった。
 昼間とは全然違って見えた。
 みんなで作ったスノークラフトが、夜の中でライトアップされている。
 冬の寒さの中で見るその景色は、とてもきれいだった。
 そして、宿泊研修の夜は、それだけでは終わらなかった。
 深夜まで起きていた。
 夜なのに、みんなでお菓子を食べたりもした。
 普段なら、とっくに寝ている時間。
 でも、その日は違った。
 みんなで同じ場所に泊まっている。
 それだけで、なんだか楽しくて仕方なかった。
 雪で遊んで。
 スノークラフトを作って。
 おいしいご飯を食べて。
 夜にはそれをライトアップして。
 そして、みんなで夜ふかしをする。
 次の日には、美術館に行った。
 屋外美術館。
 雪の中、かんじきを履いて、とことこ歩く。
 好きな人と同じ班で、すっごく嬉しかったな。
 友達が迷子になってたり、寒かったり暑かったり。
 美術館もすっごく楽しかった。
 五年生の私にとって、宿泊研修は特別な時間だった。
 学校で過ごすいつもの一日とは違う。
 みんなと一緒に過ごした、冬の思い出。
 五年生で一番楽しかったのは、やっぱり宿泊研修だった。