恋ができないお姫さま

――叶うはずのない、恋だった。

恋と呼ぶには不格好すぎる想いが、どうしても届かなくて。

君に伝えるには曖昧で、繊細で。

星屑のように淡く、触れれば溶けてしまいそうなほど愛おしかったから。


この私だけが知っていればいい。

だから、今日も宝石箱の中に閉じこめる。

壊れてしまわないように。

そっと、そっと。

透き通るような美しいままで。

そうすれば、このままでいられるから。

この、近くて遠い距離感のままでいられるから。

私の出番はここまで。


―――私は、お姫さまにはなれない。