夢斗の世界〜聞こえたいから〜
「今のところ、病状に大きな変化はありません。安心してください。いつものお薬処方しておきますね。お大事に。」やっぱりか。いつも変わらない。スマホに映し出された無機質な文字を見つめて診察室を出ていく。待合室で自分の番号が点滅している。少し脚を急がせ、カウンターへ向かう。視界の端にはさっきの女子生徒が映っていたが、特に気にせずに素通りした。見慣れた白い袋を手に持つ。見慣れたシール。それをお薬手帳に張ってもらい病院をあとにした。
学校に着いてから遅刻届を記入し、教室へ行く。科学の時間だった。幸い予習をしているところまで進んでいなかったため、おとなしく席につく。音を拾うと文字起こししてくれるタブレットを駆使しながらノートを取る。6、7月になってやっと減ってきたがやっぱりまだいろんな人からの視線を感じる。そろそろいいんじゃないか?そう声に出したいが出せない。いや、仮に出せたとしても言えているかは分からない。めんどくさいな。そこでふと「交換ノート」のことを思い出した。休み時間に返事を書いて昼休みにでも持っていくか。時間が過ぎるのを待つ。待っている間の時間、なぜだかあの視界の端に映った女子生徒の暗い顔が脳裏に貼り付いていた。
「今のところ、病状に大きな変化はありません。安心してください。いつものお薬処方しておきますね。お大事に。」やっぱりか。いつも変わらない。スマホに映し出された無機質な文字を見つめて診察室を出ていく。待合室で自分の番号が点滅している。少し脚を急がせ、カウンターへ向かう。視界の端にはさっきの女子生徒が映っていたが、特に気にせずに素通りした。見慣れた白い袋を手に持つ。見慣れたシール。それをお薬手帳に張ってもらい病院をあとにした。
学校に着いてから遅刻届を記入し、教室へ行く。科学の時間だった。幸い予習をしているところまで進んでいなかったため、おとなしく席につく。音を拾うと文字起こししてくれるタブレットを駆使しながらノートを取る。6、7月になってやっと減ってきたがやっぱりまだいろんな人からの視線を感じる。そろそろいいんじゃないか?そう声に出したいが出せない。いや、仮に出せたとしても言えているかは分からない。めんどくさいな。そこでふと「交換ノート」のことを思い出した。休み時間に返事を書いて昼休みにでも持っていくか。時間が過ぎるのを待つ。待っている間の時間、なぜだかあの視界の端に映った女子生徒の暗い顔が脳裏に貼り付いていた。
