日奈子はルナにメッセージを送り、最後は『またね』というスタンプをつけた。
ルナから『連絡をお待ちしています』という可愛い猫のキャラクターのスタンプが送られてくる。
ペコペコとお辞儀をするアニメーションを見ていると、淋しさが込み上げてきた。
また洟を啜ってこらえて、深呼吸を繰り返す。
泣いちゃ駄目だと思った。
人の悪意を読む力が自分の生存本能なら、その力に負けたくない。
あんな悪意に負けたくない。こうして保健室に逃げてはいるけれど、泣くと完全に負けになり、もっと情けなくなる気がする。
せっかく変われるチャンスなのに、また自分を嫌いになってしまう。
日奈子はぐっと歯を食い縛り、時間割を確認した。
五限目は得意の現国だったので、しょぼくれている自分にラッキーと言い聞かせる。
現国のテキストを開き、チャイムが鳴る前から自習を始めた。
