子リスの兄妹、ママを探しに行く

そして、その間に、みんなもう気が付き始めていました。アルディはもう一人前になったのです。巣を出て、自分の生活を始める時が来たのです。それで、アルディはママとディージャに見送られて、生涯の旅に出ました。この旅の途中で、アルディはお父さんになるでしょう。そうしたら、もうこの辺には戻って来ないかもしれません。アルディにはそれが寂しくない訳ではありません。ただ、ママを助けられたことで、納得のいく旅立ちになったのです。

それに、一年もしないうちに、ディージャは近くの木に自分の巣を作ることでしょう。そして、ディージャの子供たちにとっては、お母さんが真っ白だということは全く関係のないことなはずです。その子供たちは、他の真っ白いリスに出合っても、いじめることはないはずです。

ところで、隣の家の子供、ジムのことです。ジムはリスをペットとして飼っていたことを後悔しました。やはり、野生の動物をペットにすることは無理だし、いけないことだと分かったのです。そして、それ以上に、死んだと思っていたリスが生き返るのを見て大変感動しました。

観察力のある彼は、アルディがママの心臓をマッサージするような格好になったことが、死んだはずのリスを生き返らせることになったのではと考えたのです。彼はその後、医学を学び、今現在使われている心肺蘇生法(しんぱいそせいほう、CPR)の開発者の一人として知られるようになりました。彼の本名はジェームズ・エラムと言います。