皇衛の一日~とつきの花嫁スピンオフ~

ちなみに一式、一般皇衛の給料三ヶ月分する。
入隊してすぐに制服を授かったときにそうやって上司に脅され、恐れおののくまでが皇衛入隊の儀式みたいなものだったりする。

「おっと」

部屋を出る際、鏡に映る制服に埃がついているのに気づいた。

「こんなのつけてたら腕立て百回だ」

苦笑いしながら埃を取り、他にも汚れがついていないか確かめる。
制服はいつも、美しくしていなければならない。
これも皇衛の決まりだ。
寝具の整え方も身支度の仕方も、……テーブルマナーまでも入隊すぐにたたき込まれる。

皇衛府の仕事は皇都の守護だが、その仕事には要人――帝の警護も含まれる。
それもあり、とにかく戦闘で意識を飛ばしていてもできるくらいまで仕込まれる。
最初はここまでする必要はないだろうと不満を抱くが、そのうち教官に感謝するようになるから不思議だ。

朝食は食堂で摂る。
献立は洋食か和食か好きに選べた。

「洋食で」

「あいよー」

炊飯部員がお盆の上に皿を並べていく。
今日はオムレツとパンとスープだ。

適当に空いている席で食事を摂る。

「うん、うまい」