――「えー!留美加って、野々尾瞬斗好きだったの!?」
クラスメイトのそんな声を聞いたのは、移動教室から帰っている最中だった。
鈍臭い私がちんたらと帰る準備をして、1番最後に理科室から出て教室に帰っている最中。
角を曲がった瞬間に聞こえたその声に、私は反射的にピタリと立ち止まっていた。
留美加――百目鬼さんの数多い友達の中の1人の声だ。
なにもやましいことはないと言うのに、尾行している探偵のように角から様子を伺う。
その友達といる百目鬼さんの返事が気になった。
……待って。
野々尾瞬斗が、瞬くんが好きだったってなに……百目鬼さんが?


