「もお〜桜本当に可愛い〜!」
そうつぶやく彼の名前は佐々木湊。私の彼氏だ。
「えへへ〜そうかな?。」
「そうだよ自覚してよ〜。」
「あ、そう言えば湊の為にクッキー作ったんだ〜。」
「え!?本当に?俺嬉しいんだけど〜。」
私達は恋人同士。今は大学の空き時間に湊と一緒に大学の近くの森然公園でピクニックをしている。運命的な出会いとかではなく普通に大学で知り合って学ぶ学部が同じ事が多くて知り合った仲でいつの間にか誰にでも優しくて気遣いも出来る彼に惚れていった。そんな彼から告白されて私は照れながらもよろしくお願いします……。と返事をしたっけなぁ。
……私はどこかで選択肢を踏み間違えてしまったようだ。
私は昔みたいに戻りたい、そう思っている。だから必要以上に湊を怒らせないように湊の機嫌を損なわないように暮らしている。
ガチャ。
「ただいま〜。」
……あれ?おかしい。いつもは「桜おかえり……怪我してない?大丈夫?ナンパとかされてない?」とか必要以上に心配されるし、語尾にハートがつきそうな言い方で来るのに今日はしんとしていて音が聞こえない世界に迷い込んだみたいだ……。
「……おかえり。」
彼の声はいつもより少し低く……どうやら私は何かやらかしてしまったみたいだ。
「ねぇ今日ハンカチ落としたでしょ。」
え、確かに今日落としたけど……なんで知ってるの?
「え、まぁハンカチ落としたけれど……。」
「その時知らない男性に触られてたでしょ……肩をポンポンって」
まずい……これは……。
「だからいつも言ってるでしょ?なんで分からないの?」
「あ〜……ごめん。」
「ごめんじゃないでしょ……ごめんなさいでしょ桜?」
こうなったら彼は止まらない。意味も分からずにそのまま従って置いたほうが後々楽だと私は知っている。
なぜなら……数ヶ月前……。
まだ私が彼の様子がおかしいのに気づいてない時…。
ガチャ。
「ただいま〜」
あれ?何も返答が来ない……?おかしいないつもはいる時間なのに……友達と遊んでいるのかな?そんな話聞いてないけど……。そんな時「……おかえり。」と彼の声が聞こえた。少し声が低いような気がしたが気のせいだろうと思い「ただいま」と返事をした。……ここからは正直覚えてない。いつの間にか朝を迎えていた。鏡を見ると顔にはかすり傷があり、目は腫れていた。きっと泣きすぎて目が腫れたのだろう。昨日は湊に怒られて、ずっと涙を零してただ、ごめんなさい……ごめんなさいとしか言えなかった。湊は昨日の時とは違い、いつもどうり穏やかだった。だがこの出来事から湊は変わってしまった。前より過保護……と言うより独占に近い行動をしてくるようになった。最初はただ私の事が心配なだけだと思った。だけど最近の湊は何が原因で怒るか分からないし、何より隅々まで私の出来事を覚えていて正直気持ち悪いと言う気持ちが日に日につよく思う日が増えていく。だって私でさえ忘れている事を覚えている湊を少し恐怖じみた眼差しで見ている時もある。徐々に私は昔の湊に戻ってといつしか何で湊と付き合ったんだっけ?と思う気持ちが強くなっていった……。
「お客様お待たせいたしました。季節の果物をふんだんに使ったパンケーキセットでございます。」
そんな事を考えてたら私が注文したパンケーキが届いた。そう私は今喫茶店にいる。ここは私がどうしても通いたかった大学の近くにあって、静かな雰囲気も相まってとても好きだ。特に季節ごとに変わる季節の果物を使ったこの季節限定スイーツを私は季節ごとに食べるのを楽しみにしていた。それでこんな事を考えるのをやめ私はパンケーキを食べようとした。
その時、ある二人の女子高校生くらいの子の話が聞こえた。
「え〜!?それヤバいって……。ねぇ絶対クズっしょ〜その彼氏。いい加減別れなって〜……。」
「いやいや竜也くんにもいい所あるんだって……。」
「いや、でも親友である私がみるとね〜あんたは彼氏がいないときの方が楽しそうだったしょ〜?あんたの彼氏束縛する系っしょ?そんなことする人と付き合ってない方がいいね……私はぜーったいそうだと思うんだけど〜。」
どうやらギャルみたいな口調の片方の女子高生は親友である彼女の付き合ってる彼氏と別れさせたいみたいだ。……束縛?私はあんまり聞いたことがないなと思い。思わずスマホで検索してみた。そしたら二つの意味があった。物理的な意味があるみたいだが今回はそれではないだろう。もう一つには恋愛的な意味で今回はこちらだろう。「相手の行動や自由を奪うこと……。」思わず口に出してしまった。
するとまだその会話は続いていた。
「いや〜あんたさぁラインとか制限されてるっしょ?インスタもっしょ?正直?……それさぁ前から言ってるけど束縛だって……あんたが別れないのは昔の彼ははあぁだった……。昔は優しかった……。昔の優しさや昔の良さに縋って今の彼を見ないふりして逃げてるくね?」
「……そ、そんな訳ないでしょ………。」
ドキリ。
私に言われた訳ではないのになぜか私にも当てはまってるような気がした。いや、でも湊は少し心配症なだけで過保護で………怒ると怖いタイプってだけ……だけ、なはず……だよね?少し疑心暗鬼になりながらもまだ会話は続いていた。
「いやさぁ〜それ昔こうだったから……今もひょっとしたら戻るんじゃね?とか思ってるっしょ正直。」
「………別に」
「さっきからそればっかじゃん〜ちゃんとさぁ〜本心から会話しなよ〜もしかして……怖いの〜?」
「………」
「え?マ?」
「……あ、帰らないと塾に遅れる……。」
「げ、もうそんな時間!?」
そう言って彼女たちはカランコロンカランコロンとドアの音を立て慌ただしく過ぎ去っていった。
束縛かぁ……聞いたこともなかったな……いや、湊が束縛してると気づかせないためにも私の耳に入らせないようにしていただけかもしれないが……。でも、まだ湊が束縛しているとは限らないし……。
私はうやむやなままカフェをあとにした。
その日の夜私は風呂上がりにスキンケアをしたあとベッドでごろごろとだらだらしながら動画配信アプリで面白そうな雑談をしている動画を発見して試しに見てみることにした。その内容はなんと束縛はどう思う?だった。視聴者は「よくないだろ」とか「束縛する人ってどういう神経してるのか分からない」などの否定的な意見が多かった。でも一部の人は「……どこからが束縛なのかが分からない」などの意見もあったりして賛否が分かれていた。……賛成の意見はないに等しかった。どっちかって言うと賛否が分かれているというよりかはいろんな意見が様々あるといった感じで混沌とした状況だった。
そんな時その動画の配信者がこう言った。「束縛とかにみんな縛られてすぎでじゃね?束縛とか関係なく……本心からさお互いに不満があったとしてもこのまま付き合ってていいなって思ってれば仮に束縛をしてたとしてもお互いに付き合ってていいってなってるからいいんじゃね?って俺は思うんだけどな〜。」
……完全に盲点だった。そんな考え方は今まで出会ってなかった。なんだか今日は新しいことに……気づかなければいけないことに気づかせてくれる日なだな。……少しでもこの人といるのが不満だったり窮屈だったりしたら別れることもできるのか………。
「でさ〜束縛されてて別れたいのに別れたくないのはこの付き合ってる相手と本心で会話するのが怖いんだよ反抗したら何されるか分からないから」
配信者がそう言ったらなるほど……や友達もこんなことで別れたくないとか言ってたなって反応をされていた。さっきの混沌とした状況とは違ってコメント欄も少し静かになっていた。
そうか私は別れてもいいんだ。前々から思ってた。だけど無視してた想い。ずっと昔の湊に想いを寄せていただけかもしれない……。私が好きなのは〝昔〟の湊なのだったかもしれない。今の湊もす、きなのかもしれないだけどそれは昔の湊を知っているからそれが恋しいからずっと一緒にいただけ。本心で会話するのが怖かったのかもしれない。
やっぱり私は臆病者だ。
そうつぶやく彼の名前は佐々木湊。私の彼氏だ。
「えへへ〜そうかな?。」
「そうだよ自覚してよ〜。」
「あ、そう言えば湊の為にクッキー作ったんだ〜。」
「え!?本当に?俺嬉しいんだけど〜。」
私達は恋人同士。今は大学の空き時間に湊と一緒に大学の近くの森然公園でピクニックをしている。運命的な出会いとかではなく普通に大学で知り合って学ぶ学部が同じ事が多くて知り合った仲でいつの間にか誰にでも優しくて気遣いも出来る彼に惚れていった。そんな彼から告白されて私は照れながらもよろしくお願いします……。と返事をしたっけなぁ。
……私はどこかで選択肢を踏み間違えてしまったようだ。
私は昔みたいに戻りたい、そう思っている。だから必要以上に湊を怒らせないように湊の機嫌を損なわないように暮らしている。
ガチャ。
「ただいま〜。」
……あれ?おかしい。いつもは「桜おかえり……怪我してない?大丈夫?ナンパとかされてない?」とか必要以上に心配されるし、語尾にハートがつきそうな言い方で来るのに今日はしんとしていて音が聞こえない世界に迷い込んだみたいだ……。
「……おかえり。」
彼の声はいつもより少し低く……どうやら私は何かやらかしてしまったみたいだ。
「ねぇ今日ハンカチ落としたでしょ。」
え、確かに今日落としたけど……なんで知ってるの?
「え、まぁハンカチ落としたけれど……。」
「その時知らない男性に触られてたでしょ……肩をポンポンって」
まずい……これは……。
「だからいつも言ってるでしょ?なんで分からないの?」
「あ〜……ごめん。」
「ごめんじゃないでしょ……ごめんなさいでしょ桜?」
こうなったら彼は止まらない。意味も分からずにそのまま従って置いたほうが後々楽だと私は知っている。
なぜなら……数ヶ月前……。
まだ私が彼の様子がおかしいのに気づいてない時…。
ガチャ。
「ただいま〜」
あれ?何も返答が来ない……?おかしいないつもはいる時間なのに……友達と遊んでいるのかな?そんな話聞いてないけど……。そんな時「……おかえり。」と彼の声が聞こえた。少し声が低いような気がしたが気のせいだろうと思い「ただいま」と返事をした。……ここからは正直覚えてない。いつの間にか朝を迎えていた。鏡を見ると顔にはかすり傷があり、目は腫れていた。きっと泣きすぎて目が腫れたのだろう。昨日は湊に怒られて、ずっと涙を零してただ、ごめんなさい……ごめんなさいとしか言えなかった。湊は昨日の時とは違い、いつもどうり穏やかだった。だがこの出来事から湊は変わってしまった。前より過保護……と言うより独占に近い行動をしてくるようになった。最初はただ私の事が心配なだけだと思った。だけど最近の湊は何が原因で怒るか分からないし、何より隅々まで私の出来事を覚えていて正直気持ち悪いと言う気持ちが日に日につよく思う日が増えていく。だって私でさえ忘れている事を覚えている湊を少し恐怖じみた眼差しで見ている時もある。徐々に私は昔の湊に戻ってといつしか何で湊と付き合ったんだっけ?と思う気持ちが強くなっていった……。
「お客様お待たせいたしました。季節の果物をふんだんに使ったパンケーキセットでございます。」
そんな事を考えてたら私が注文したパンケーキが届いた。そう私は今喫茶店にいる。ここは私がどうしても通いたかった大学の近くにあって、静かな雰囲気も相まってとても好きだ。特に季節ごとに変わる季節の果物を使ったこの季節限定スイーツを私は季節ごとに食べるのを楽しみにしていた。それでこんな事を考えるのをやめ私はパンケーキを食べようとした。
その時、ある二人の女子高校生くらいの子の話が聞こえた。
「え〜!?それヤバいって……。ねぇ絶対クズっしょ〜その彼氏。いい加減別れなって〜……。」
「いやいや竜也くんにもいい所あるんだって……。」
「いや、でも親友である私がみるとね〜あんたは彼氏がいないときの方が楽しそうだったしょ〜?あんたの彼氏束縛する系っしょ?そんなことする人と付き合ってない方がいいね……私はぜーったいそうだと思うんだけど〜。」
どうやらギャルみたいな口調の片方の女子高生は親友である彼女の付き合ってる彼氏と別れさせたいみたいだ。……束縛?私はあんまり聞いたことがないなと思い。思わずスマホで検索してみた。そしたら二つの意味があった。物理的な意味があるみたいだが今回はそれではないだろう。もう一つには恋愛的な意味で今回はこちらだろう。「相手の行動や自由を奪うこと……。」思わず口に出してしまった。
するとまだその会話は続いていた。
「いや〜あんたさぁラインとか制限されてるっしょ?インスタもっしょ?正直?……それさぁ前から言ってるけど束縛だって……あんたが別れないのは昔の彼ははあぁだった……。昔は優しかった……。昔の優しさや昔の良さに縋って今の彼を見ないふりして逃げてるくね?」
「……そ、そんな訳ないでしょ………。」
ドキリ。
私に言われた訳ではないのになぜか私にも当てはまってるような気がした。いや、でも湊は少し心配症なだけで過保護で………怒ると怖いタイプってだけ……だけ、なはず……だよね?少し疑心暗鬼になりながらもまだ会話は続いていた。
「いやさぁ〜それ昔こうだったから……今もひょっとしたら戻るんじゃね?とか思ってるっしょ正直。」
「………別に」
「さっきからそればっかじゃん〜ちゃんとさぁ〜本心から会話しなよ〜もしかして……怖いの〜?」
「………」
「え?マ?」
「……あ、帰らないと塾に遅れる……。」
「げ、もうそんな時間!?」
そう言って彼女たちはカランコロンカランコロンとドアの音を立て慌ただしく過ぎ去っていった。
束縛かぁ……聞いたこともなかったな……いや、湊が束縛してると気づかせないためにも私の耳に入らせないようにしていただけかもしれないが……。でも、まだ湊が束縛しているとは限らないし……。
私はうやむやなままカフェをあとにした。
その日の夜私は風呂上がりにスキンケアをしたあとベッドでごろごろとだらだらしながら動画配信アプリで面白そうな雑談をしている動画を発見して試しに見てみることにした。その内容はなんと束縛はどう思う?だった。視聴者は「よくないだろ」とか「束縛する人ってどういう神経してるのか分からない」などの否定的な意見が多かった。でも一部の人は「……どこからが束縛なのかが分からない」などの意見もあったりして賛否が分かれていた。……賛成の意見はないに等しかった。どっちかって言うと賛否が分かれているというよりかはいろんな意見が様々あるといった感じで混沌とした状況だった。
そんな時その動画の配信者がこう言った。「束縛とかにみんな縛られてすぎでじゃね?束縛とか関係なく……本心からさお互いに不満があったとしてもこのまま付き合ってていいなって思ってれば仮に束縛をしてたとしてもお互いに付き合ってていいってなってるからいいんじゃね?って俺は思うんだけどな〜。」
……完全に盲点だった。そんな考え方は今まで出会ってなかった。なんだか今日は新しいことに……気づかなければいけないことに気づかせてくれる日なだな。……少しでもこの人といるのが不満だったり窮屈だったりしたら別れることもできるのか………。
「でさ〜束縛されてて別れたいのに別れたくないのはこの付き合ってる相手と本心で会話するのが怖いんだよ反抗したら何されるか分からないから」
配信者がそう言ったらなるほど……や友達もこんなことで別れたくないとか言ってたなって反応をされていた。さっきの混沌とした状況とは違ってコメント欄も少し静かになっていた。
そうか私は別れてもいいんだ。前々から思ってた。だけど無視してた想い。ずっと昔の湊に想いを寄せていただけかもしれない……。私が好きなのは〝昔〟の湊なのだったかもしれない。今の湊もす、きなのかもしれないだけどそれは昔の湊を知っているからそれが恋しいからずっと一緒にいただけ。本心で会話するのが怖かったのかもしれない。
やっぱり私は臆病者だ。
