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「ほうぅ、和樹さんがそんなことを言ったのですかぁ〜?」
陶揮はマアイの問いかけに、コクリと頷く。
そして食いかけのパンを皿に置く。
「…自分は望早学園にきて、まあ周りの期待を裏切らないように大人しくすれば良いと思ってたから…特別、「こうしたい」ってのがなかったし、改めて聞かれると答えれなかったんだよね」
「そうかぁ…亮くんとかは『世界を元気に明るくしたい』らしいよぉ。そういうところ、亮くんらしいよねぇ」
くすりとマアイが笑う。
(確かに、あの元気に見合ってか。人のために歌える人なんだな、亮さんは)
そして一つの疑問が浮かぶ。
「…なんでマアイさんは望早学園に入ったんですか?」
「ちょっとね」
それっきり、マアイは黙ってしまった。
聞いてはいけなかったのかもしれないと、あたふたとしているとルーアが来た。
「Toki!!!」
「ふふ、ルーア。今は通訳がいないから陶揮くんとは喋れないよ♬」
「No Program!I can listen to Japanece.」
「うんうん、わからないよぉ〜?」
通訳くんというのは和樹か憐のことだろう。
憐は一見チャラく、軽そうな男子に見えるが頭が良くテストの順位も常に上位すごくちゃんとしているのだ。
「そういや、憐くんと和樹さんはどこ行ったんですか?」
「呼びました?」
「おおおおおおおおわっ‼⁉」
いきなり背後から現れた和樹たちに猛スピードでのけぞる陶揮。
「驚きすぎっすよ〜w」
「いや、まさか背後から現れるとは思わなくて…」
ふう…と落ち着きを取り戻す陶揮。
そんなやり取りをしていると、マアイのスマホがヴーと、着信音を鳴らし始めた。
「…士くん?どうしたのぉ?…__うん。うん、わかったよぉ。じゃあ、いまここにいる人達連れてくねぇ、うん。…うん、おっけぇ、じゃあまた後でぇ」
マアイが電話で喋っているのはどうやら士のようだ。
マアイが電話を切り、皆んなの方へ向く。
そして和樹が疑問を漏らす。
「どうかしたの?」
「そろそろ帰るから、中央広場に集合だって士くんが」
「もう帰るんっすか〜?早いっすよ〜〜」
駄々をこねる憐をなだめ、和樹はワイワイするルーアを半場強制的に引っ張っていく。
「あ、マアさんにかずくん陶揮くん、南季さん‼‼…それに憐」
「なんで俺付属だったんっすか⁉俺もまとも枠なんっすけど‼‼」
付属にされた憐はさておき、見回してみるともう結構人が集まっていた。
「…っで、36人全員いるね。皆んなーじゃあここで現地解散なので‼‼このまま帰ってもよし、このままちょっと遊んでいくのも良しです‼あ、ですが終電は逃さないでくださいよ〜」
士が皆に呼びかける。
そしてその場にいた人たちはぞろぞろ帰っていく。
一部のルーアとかは「Please one moa time!!(もう一回‼‼)」と「ぐうう…地獄めぐりだあああ…」と絶望する和樹をひきずりながらジェットコースターの搭乗口へ歩き出す。
「陶揮くん、帰りましょうかぁ」
「あ、はいって…あの、ルーアさん達は…」
「あの人らは大丈夫っす!勝手に帰って来るっすよ」
サラッと見捨てられていたルーアを聞き返した途端バッサリときった憐。
「帰りに何か食べて帰りますかぁ?憐くんと陶揮くんは何が良いですかぁ?」
「あ、じゃあサイゼでも行きますっすか?」
「良いですね」
そのまま歩いて、他愛もない会話をしながら帰路についた。