桃色のユリと青いバラ



 カバンを持ったら、玄関の方に行き、いつも通りのことをする。リボンが曲がっていないことを確認する。そして寝ぐせがないことも。こんないつも通りから、一日は始まるのだ。

「お父さん、お母さん。いってくるね」
「友梨佳、気を付けていってきてね。お弁当、今日もおいしいの入れといたからね」
「いってらっしゃい。勉強、無理のない範囲でね」

 扉を開けて、学校に向かう。今日も頑張ろう、胸の中でそう呟きながら。

 自転車に乗って学校に向かう。学校に行けば、座席に着く。授業が始まる。チャイムによって区切られた、いつも通りの時間が動き出していた。