桃色のユリと青いバラ



 今日は月曜日。また一週間が始まっていく。先週まではテストがあったから、多少の変化があったものの、学校という場所は基本的には同じ時間を繰り返している。チャイムが鳴って、時間割通りの授業が展開し、全ての授業が終われば変える。そんなありきたりな時間を過ごし続けることに、友梨佳はどこか飽き飽きしていた。

 学校の準備を終え、一回に降りていく。父親と顔を合わせることに、どこか気まずさを覚えながら、一歩ずつ、両親のいるキッチンに近づいた。

「お、おはよ。お父さん、お母さん。」

 うまく声が出なかった。自分が怒って部屋を出ていってしまった反面、どことなく緊張感というか、独特な雰囲気が漂っているような気がして、少しの居心地の悪さを勝手に感じていた。

「友梨佳、おはよう。昨日はごめんね。ただ点数見てることしかできなくて。あのね、お父さんも私も、もう怒ってないし、テストのことはもういいから気にしないでね」
「友梨佳、昨日は悪かった。友梨佳のことを叱りたかったわけじゃなかったけど、感情が高ぶって、ついね。」

 友梨佳は昨日の自分の行動を振り返り、少し手に力を込めてこぶしを握り締めていた。自分が一方的に会話を終わらせたのに、両親は自分のことを心配してくれていた、そんなことへの申し訳なさをひしひしと感じていた。

「お父さんとお母さん…。私の方こそごめんね。もう少し勉強の方法とか見直して頑張ってみるから。次は、いい点とって見せるね。」

 わだかまりが溶けていく。また新しい一日を、自分の一番のよりどころである家族と一緒に過ごせる。そんな幸せは他になかった。

「お母さん、この卵焼き美味しい。今日も学校頑張れそう」
「友梨佳、卵焼き好きだもんね。お父さんのこれも食べていいよ」
「あんまり食べると太っちゃうかもだし、これで十分だって」
「お父さんもちゃんと食べてよ。せっかく家族みんなのために私が作ったんだから、ちゃんとみんな食べてください~」
「はーい、お母さんが作ってくれた卵焼き、美味しくいただきますよ」

 なんでもない会話をたくさん重ねて、朝ご飯を終えた。自分の部屋に戻り、制服に着替える。ブラウスを着て、スカートを履いて、リボンをつける。