定期テストが終わり、暗かった校内のムードは一転、これからからやってくる行事に全員が浮き足立っていた。それは咲希のいる2年3組もそうだった。
「今日は7月末に迫った学校祭のクラス出し物を決めたいと思います!」
いぇーい!とクラス中から歓声が上がる。
「それじゃ実行委員の2人よろしくー」
担任に促され2人が教卓の前に出てくる。
「どうも実行委員の立石 慎太郎です」
「明音でーす」
指笛などでクラス中が盛り上がる。男子からは慎太郎暗いぞー!などの声も上がっていた。
「じゃあとりあえず出し物を決めたいと思う。ちなみに今回のクラス出し物で3位までに入れば売店で使える金券がもらえるらしい」
クラスは更なる盛り上がりを見せる。
「いくら?いくらもらえんの?」
「1位になると1人1000円分、2位は500円、3位は300円かな」
「おぉー!やる気出てきたー!」
「いいねぇじゃあなんかやりたいものある人挙手!」
さっきまで盛り上がっていた人たちがいなくなったかのように静まり返った。
「え?あれだけ盛り上がってたくせに意見はないの?」
「じゃあ当てちゃえば?」
「そうだな。じゃあ光輝」
彼が当てられただけで笑いが起きる。クラスのムードメーカー的存在だ。
「え?!俺かよ〜えーっとね。あ!メイドカフェ!」
男子からはおぉー!という歓声が上がる中、女子からはブーイングが起こった。
「おい!なんでブーイングなんだよ!」
「だって恥ずかしいじゃん!女子だけ損するので反対でーす」
遥花が物申す。
「じゃあなんか意見出せよ〜」
「いいよ?じゃあ女装メイドカフェ」
今度は女子から歓声が上がり、男子からはブーイングが起こる。
「なんでよ!いいじゃん!」
「それじゃあさっきの逆になっただけじゃねぇか!」
「だって一般のお客さんが来るんだよ?私たちがやったら可愛すぎて盗撮とか、セクハラとか事件になっちゃうかもしれないじゃん?」
「どんな妄想だよ。天地がひっくり返ってもそんなことねぇよ」
「なんだって?」
遥花が光輝に襲いかかる。
「そういうところだろ!」
「あんたが悪いんでしょ!」
クラスは大いに盛り上がっていた。
「話が進まんからあとでやれ」
冷静に慎太郎が場を落ち着かせる。
「まぁこんな感じで。一回みんなの意見も聞きたいから1人ずつ当てていくわ。はい次」
クラス一人一人が当てられて意見を述べていく。たこ焼き屋、焼きそば、お化け屋敷などいろんな意見が出揃っていた。
「大体出揃ったな。意外と面白いものもあるもんだな。じゃあ最後、咲希」
「あ、え、私は…」
咲希は黙りこくってしまう。
何かないの?と慎太郎はさらに追い打ちをかける。慎太郎がイライラしてきているのを察した明音は
「とりあえず良いんじゃない?もうたくさん出てるし」
とフォローを入れる。
すると周りもうんうんと納得したような雰囲気を出すが、慎太郎はそれを許さなかった。
「ダメだ。みんな言ってんのになんであいつだけ許されるんだ」
「わ、私は決まった意見に賛成します…。」
咲希が可愛く言ったことによりおぉ…と少し盛り上がりを見せる。
「いやぁ、さすがクラスのマドンナこんな状況でもかわいいとは…」
男子からは感嘆の声が上がっていた。
「なんでだよ!お前の意見を聞いてるんだよ!」
突然怒鳴り声が響く。
その声にびっくりしたのか、咲希が泣き出してしまう。それを見たクラスは慎太郎にブーイングを浴びせる。
「うわぁ!慎太郎がクラスのマドンナを泣かせた!」
「知らねぇよ!これ俺が悪いのか?!」
「そりゃそうだろ可愛い子を泣かせたらもう立場ないぞ」
「ただ案を一つ出してくれって言ってんのになんでそれができねぇんだよ!他の人と同じでも良いのに!」
「ちょっと落ち着いてよ」
明音が慎太郎をなだめる。
慎太郎は落ち着きを取り戻し、出し物の話に戻る。
「じゃああいつは意見なしってことで。他なんかある?なんもないならこの中決めるけど」
「さんせーい」
多数決を取り、それぞれやりたい出し物に手を挙げる。
「じゃあうちのクラスはメイドカフェに決定だ!」
「えぇ!男子が見たいだけじゃん!」
「まぁこういう意見もあるから男子も女装メイドやろうな」
「ふざけんな!」
再び盛り上がるクラスを咲希は遠くでぼーっと見つめていた。
クラス出し物が決まり、数日後、学校祭へ向けて特別時間割が発表され、丸一日授業のない学校祭の準備の時間となっていた。2年3組も着々と教室の内装が出来上がり、風船やフリルなどが机に付けられ徐々に雰囲気が出てきていた。そんな中、生徒たちの中である重大な会議が行われていた。
「で?誰が着るんだこれ」
「…そんなもん光輝に決まってんだろ」
「なんでだよ!」
会議の内容はメイド服を誰が着るか。男子3人女子3人の計6人で接客を行う予定だったため、クラス内から選抜する必要があった。
「とりあえず男子は光輝と慎太郎は決定でしょ?」
「だからなんで俺なんだよ」
「だって慎太郎は実行委員だし、光輝は野球部で坊主だから。こんな面白いメイドいないでしょ?あと単純にキモいから」
「おい!キモいはいらないだろ!」
「はいはい」
「いじっといて雑に扱うんじゃねぇ!」
「あと1人は潤で良いんじゃない?イケメンだし」
「確かにじゃあ男子は決定ね」
「女子は?」
「女子はまず明音でしょ?それから私」
「明音は美人枠で、遥花はなんだ?面白枠か?」
「私がなんであんたと同じ扱いなのよ!どう見たって美人枠でしょ!」
そーだそーだ!光輝最低!と周りの女子からもブーイングの声が上がる。
「なんで俺だけこんな目に遭うんだよ」
「日頃の行いよ」
「悪くねぇよ!ところであと1人はどうするんだ?」
「うーん……あ!うちにはマドンナがいるじゃない!」
全員に見られて戸惑う咲希。
「え、え?私?」
「うん!咲希しかいないわ!超絶美人枠!」
「え、でも…恥ずかしいし」
「あんたしかいないの!お願い!」
周りからの圧力と遥花からの念に押され、「うん」と言わざるを得なかった。
「今日は7月末に迫った学校祭のクラス出し物を決めたいと思います!」
いぇーい!とクラス中から歓声が上がる。
「それじゃ実行委員の2人よろしくー」
担任に促され2人が教卓の前に出てくる。
「どうも実行委員の立石 慎太郎です」
「明音でーす」
指笛などでクラス中が盛り上がる。男子からは慎太郎暗いぞー!などの声も上がっていた。
「じゃあとりあえず出し物を決めたいと思う。ちなみに今回のクラス出し物で3位までに入れば売店で使える金券がもらえるらしい」
クラスは更なる盛り上がりを見せる。
「いくら?いくらもらえんの?」
「1位になると1人1000円分、2位は500円、3位は300円かな」
「おぉー!やる気出てきたー!」
「いいねぇじゃあなんかやりたいものある人挙手!」
さっきまで盛り上がっていた人たちがいなくなったかのように静まり返った。
「え?あれだけ盛り上がってたくせに意見はないの?」
「じゃあ当てちゃえば?」
「そうだな。じゃあ光輝」
彼が当てられただけで笑いが起きる。クラスのムードメーカー的存在だ。
「え?!俺かよ〜えーっとね。あ!メイドカフェ!」
男子からはおぉー!という歓声が上がる中、女子からはブーイングが起こった。
「おい!なんでブーイングなんだよ!」
「だって恥ずかしいじゃん!女子だけ損するので反対でーす」
遥花が物申す。
「じゃあなんか意見出せよ〜」
「いいよ?じゃあ女装メイドカフェ」
今度は女子から歓声が上がり、男子からはブーイングが起こる。
「なんでよ!いいじゃん!」
「それじゃあさっきの逆になっただけじゃねぇか!」
「だって一般のお客さんが来るんだよ?私たちがやったら可愛すぎて盗撮とか、セクハラとか事件になっちゃうかもしれないじゃん?」
「どんな妄想だよ。天地がひっくり返ってもそんなことねぇよ」
「なんだって?」
遥花が光輝に襲いかかる。
「そういうところだろ!」
「あんたが悪いんでしょ!」
クラスは大いに盛り上がっていた。
「話が進まんからあとでやれ」
冷静に慎太郎が場を落ち着かせる。
「まぁこんな感じで。一回みんなの意見も聞きたいから1人ずつ当てていくわ。はい次」
クラス一人一人が当てられて意見を述べていく。たこ焼き屋、焼きそば、お化け屋敷などいろんな意見が出揃っていた。
「大体出揃ったな。意外と面白いものもあるもんだな。じゃあ最後、咲希」
「あ、え、私は…」
咲希は黙りこくってしまう。
何かないの?と慎太郎はさらに追い打ちをかける。慎太郎がイライラしてきているのを察した明音は
「とりあえず良いんじゃない?もうたくさん出てるし」
とフォローを入れる。
すると周りもうんうんと納得したような雰囲気を出すが、慎太郎はそれを許さなかった。
「ダメだ。みんな言ってんのになんであいつだけ許されるんだ」
「わ、私は決まった意見に賛成します…。」
咲希が可愛く言ったことによりおぉ…と少し盛り上がりを見せる。
「いやぁ、さすがクラスのマドンナこんな状況でもかわいいとは…」
男子からは感嘆の声が上がっていた。
「なんでだよ!お前の意見を聞いてるんだよ!」
突然怒鳴り声が響く。
その声にびっくりしたのか、咲希が泣き出してしまう。それを見たクラスは慎太郎にブーイングを浴びせる。
「うわぁ!慎太郎がクラスのマドンナを泣かせた!」
「知らねぇよ!これ俺が悪いのか?!」
「そりゃそうだろ可愛い子を泣かせたらもう立場ないぞ」
「ただ案を一つ出してくれって言ってんのになんでそれができねぇんだよ!他の人と同じでも良いのに!」
「ちょっと落ち着いてよ」
明音が慎太郎をなだめる。
慎太郎は落ち着きを取り戻し、出し物の話に戻る。
「じゃああいつは意見なしってことで。他なんかある?なんもないならこの中決めるけど」
「さんせーい」
多数決を取り、それぞれやりたい出し物に手を挙げる。
「じゃあうちのクラスはメイドカフェに決定だ!」
「えぇ!男子が見たいだけじゃん!」
「まぁこういう意見もあるから男子も女装メイドやろうな」
「ふざけんな!」
再び盛り上がるクラスを咲希は遠くでぼーっと見つめていた。
クラス出し物が決まり、数日後、学校祭へ向けて特別時間割が発表され、丸一日授業のない学校祭の準備の時間となっていた。2年3組も着々と教室の内装が出来上がり、風船やフリルなどが机に付けられ徐々に雰囲気が出てきていた。そんな中、生徒たちの中である重大な会議が行われていた。
「で?誰が着るんだこれ」
「…そんなもん光輝に決まってんだろ」
「なんでだよ!」
会議の内容はメイド服を誰が着るか。男子3人女子3人の計6人で接客を行う予定だったため、クラス内から選抜する必要があった。
「とりあえず男子は光輝と慎太郎は決定でしょ?」
「だからなんで俺なんだよ」
「だって慎太郎は実行委員だし、光輝は野球部で坊主だから。こんな面白いメイドいないでしょ?あと単純にキモいから」
「おい!キモいはいらないだろ!」
「はいはい」
「いじっといて雑に扱うんじゃねぇ!」
「あと1人は潤で良いんじゃない?イケメンだし」
「確かにじゃあ男子は決定ね」
「女子は?」
「女子はまず明音でしょ?それから私」
「明音は美人枠で、遥花はなんだ?面白枠か?」
「私がなんであんたと同じ扱いなのよ!どう見たって美人枠でしょ!」
そーだそーだ!光輝最低!と周りの女子からもブーイングの声が上がる。
「なんで俺だけこんな目に遭うんだよ」
「日頃の行いよ」
「悪くねぇよ!ところであと1人はどうするんだ?」
「うーん……あ!うちにはマドンナがいるじゃない!」
全員に見られて戸惑う咲希。
「え、え?私?」
「うん!咲希しかいないわ!超絶美人枠!」
「え、でも…恥ずかしいし」
「あんたしかいないの!お願い!」
周りからの圧力と遥花からの念に押され、「うん」と言わざるを得なかった。
