僕らのすべて

どうして、好きになる相手が少し違うだけでこうも笑われるのだろうか。
どうして、"普通じゃない"の一言で片付けられてしまうんだろう
誰かを好きになることはいいはずなのに。
僕一人が疑問を持ったとしても、教室という大きな家では僕の疑問は簡単にかき消されてしまう。

朝。
いつも通り教室に入ると空気がいつもと違う。
席についてボーっとしてると、大樹が駆け寄ってくる。
「なぁ、こないだ翔太が言ってたカップルのやつ聞いた?」
どうやら話は翔太の言った同性カップル噂のことのようだ。
「あぁ、あれね。聞いたよ。てか真ん前で聞いてたけどね。」
「あれさ、やばくね笑同性とか無理なんだが。奏多はどうよ」
「ん~。別にどうでもいいというか。その人たちが幸せならなんでもいいんじゃない?」
「あ~ね。奏多は優しいな。俺はやっぱり無理だな。」
大樹はそう言いながらどっかのグループに行ったようだ。
あの返答が正しいのか分からない。
というか、なんて返せばいいか分からなかった。といった方が正しいのかもしれない。
何を言っても、誰かを傷つけてしまう気がした。