次の予定を立てたり、お菓子を食べたりと休憩を満喫し、勉強を再開した。
再開してしばらくは黙々とそれぞれの自習や課題をこなした。
「ねぇ、りっくん今日の授業のこの部分ってどう言うことなの?」
「えっとですね……」
僕と仙石は今日の授業の振り返りをしつつ、テストで出されそうな部分の深掘りをしている。
明真さんもどうやら今日の授業の振り返りをしているらしい。
「じゃぁこれはこうなの……?え、複雑」
「わかります。僕も最初見た時びっくりしました」
「りっくんでも驚くレベルなの?」
あーだこーだと、言いながら振り返りを進めていく。
ひとまずひと段落が付き、仙石の集中も切れ始めてきた。
「あ〜!疲れた、りっくん転がってもいい〜?」
「ベッド使います……?気になるようでしたらクッションだけでもお貸ししますけど」
「やった、使う。りっくんのベッドもいい匂いするから好きなんだよねぇ」
「ちゃんと消臭剤してますからね……」
そんなやりとりをしていると、横から視線を感じる。
視線の方をチラッと見ると、視線の主は明真さんだったようだ。
「どうしました……?」
「あぁ、ごめんね。二人があまりにも仲良くて……」
「はるっちごめんね〜!いつもこんな感じでさ」
「明真さんも疲れたら言ってくださいね。仙石どかしてベッド使ってもらっても大丈夫なので」
どうやら、僕たちの仲の良さに疎外感を感じたらしい……?
でもそれだけじゃなさそう……何だか気づかない方がいい気がした。
「あはは、ありがとう。でもあまり疲れてはいないから大丈夫だよ。また機会があったら、ありがたく使わせてもらおうかな」
「はい、もちろんです。」
「あは、りっくんも大変だねぇ……?」
「うるさいですよ、仙石」
仙石も何かしらに気づいたらしい。でもお願いだから一旦何も言わないでいてほしい。
明真さんは明真さんで、昨日のナンパした相手が僕だと気づいてこう言う対応をしているのだろうか……??
趣味や、素がバレてしまうリスクを犯してまで、仙石に全てを打ち明けたい程にはすごく困っている。
(明真さんと、どう仲良くしていけばいいんでしょう……)
◇◇◇ ◇◇◇
スースー、と仙石の寝息とシャープペンシルの音だけが聞こえる。
あれから数十分くらい経ち、ある程度自習も目処がついてきた。
「碧維、よく寝てるね」
ふと、正面に移動した明真さんから声をかけられる。
視線は手元のノートではなく、僕のベッドで眠る仙石の方を幼い子供を見るかのような慈愛の表情を向けていた。
その顔が少し、「好きだな」なんて思ってしまった。
「そうですね……彼、こう見えて気疲れとかしやすいんです。僕が言ったって本人には言わないでさいね……?」
「あー、色々噂で回ってるもんね。俺が言えた事じゃないけどさ」
「ふふ、そうですね。そう言うこともあって、ここが落ち着ける場所なら休ませてあげたいんです」
彼女を取っ替え引っ替えしてるとか、仙石遊ばれたとか仙石は彼女を作ってないし、そのうえ火遊びなんて一度もしたことがないのに彼のキャラクター故か、そういった噂が学校に広まってしまっている。
そう言うのもあって彼は少し女性が苦手なのだ。極力関わらなくていいように最低限にしているみたいだが、それでも噂は消えなくて仙石自身も参っているようだ。
だから、僕のこの部屋が安心して落ち着いていられる場所だって認識してくれているのがとても嬉しい。
今回に至っては、ほぼ初めて絡む明真さんがいるにも関わらず、こうして眠っていると言うことは彼的には明真さんも安心できる人間なのだろう。
(明真さんも明真さんで、噂の絶えない人だからシンパシー的なアレなんでしょうか……?)
「璃斗くんにとって碧維ってどんな存在なの?」
「え、なんですか突然」
本当にびっくりした。急になんでそんなことを聞かれたんだろうか?
「なんか気になってさ、ただの友達ではなさそうだなーって」
「そうですか……親友の様な者だとは思ってますよ。こんな至極真面目みたいな僕と仲良くしてくれて、こうやって信頼してくれてありがたいなって思ってます」
「そっか……いい友達を持てたんだね。でもね璃斗くん、璃斗くんは今日話した感じ割といい意味ではっちゃけた性格だと思うな」
「え?そうですか?」
「あはは、気づいてなかったんだ?碧維と話してる時も結構ノリとか似てるって思ったし」
「そんなこと初めて言われました……」
気づかれているのか……?確かに、お昼休みの時に少し悪ふざけした心当たりはあるが……
このまま性格も、昨日の人だとも気づかれてしまったらどうしよう。
「そうなんだ?みんな見る目ないんだなぁ……ふふ、こんなに璃斗くんと話すの楽しいのに」
いつの間にか差していた夕陽が、明真さんを照らしている。キラキラと、オーラでも出ているような爽やかな笑顔で、心臓がギュンッと変な音をたてた気がした。
「どうしたの?璃斗くん顔がほんのり赤いけど……体調でも悪い?」
「え、あ……大丈夫です。ちょっと西陽が暑いなって……」
「あぁ、最近暑くなってきたもんね。体調が悪いわけじゃないならいいんだけど……あ、お手洗い借りてもいいかな?」
「すみません、何度も心配かけて。えと、お手洗いは階段上がってすぐの左手です」
僕はどうしてしまったんだろうか。ナンパをする様な男は好きにならないって心に誓ってるのに。絶対僕を大切にしてくれて、一途でいてくれる様な人じゃないとダメって決めてたのに。いや、でもそうと決まったわけじゃないから……
(何だか、昨日から僕が僕じゃないみたい……)
「ふあぁ……あれ、りっくんどうしたのそんな顔して」
「せ、仙石……おはようございます」
「うん、おはよ〜。で、どうしたの?そんな迷子みたいな顔してさぁ」
「後でLINEするので今は何も聞かないでください……」
「ほんと?絶対話してくれる?りっくん秘密主義っぽいからな〜」
いつの間にか起きたらしい仙石に、変な顔をしているだろう僕を見られてしまった上に、隠し事をしていることがそれとなくバレてるせいで信用されてないみたいだ。
これを機に、仙石には全てを話してしまおうかと正直思い始めている。
「どう?碧維さんに話してみない?スッキリするよ、隠してほしいことはちゃーんと隠すよ」
「……わかりました。ちゃんと話します、なので他言無用でお願いしますね?」
「おっけ〜、碧維さんそう言うところしっかりしてるから信用していいよ〜♪」
「ただいま。あれ、起きたんだおはよ」
「うん起きた。おはよ〜」
お手洗いから明真さんが帰ってきたことで話は切り上げになった。
一年生の頃から、今の今まで関わってきて仙石という人間の人となりはある程度知ってきたと思う。
だから、勇気を持って仙石には全てを話してしまおう。
その後、勉強を三人で再開してしばらく行い17時ごろに解散した。
帰り際に、明真さんとLINEを交換したり、三人のグループを作ったりした。
また、この三人で話したり遊んだりできると思うと心がぽかぽかする。
再開してしばらくは黙々とそれぞれの自習や課題をこなした。
「ねぇ、りっくん今日の授業のこの部分ってどう言うことなの?」
「えっとですね……」
僕と仙石は今日の授業の振り返りをしつつ、テストで出されそうな部分の深掘りをしている。
明真さんもどうやら今日の授業の振り返りをしているらしい。
「じゃぁこれはこうなの……?え、複雑」
「わかります。僕も最初見た時びっくりしました」
「りっくんでも驚くレベルなの?」
あーだこーだと、言いながら振り返りを進めていく。
ひとまずひと段落が付き、仙石の集中も切れ始めてきた。
「あ〜!疲れた、りっくん転がってもいい〜?」
「ベッド使います……?気になるようでしたらクッションだけでもお貸ししますけど」
「やった、使う。りっくんのベッドもいい匂いするから好きなんだよねぇ」
「ちゃんと消臭剤してますからね……」
そんなやりとりをしていると、横から視線を感じる。
視線の方をチラッと見ると、視線の主は明真さんだったようだ。
「どうしました……?」
「あぁ、ごめんね。二人があまりにも仲良くて……」
「はるっちごめんね〜!いつもこんな感じでさ」
「明真さんも疲れたら言ってくださいね。仙石どかしてベッド使ってもらっても大丈夫なので」
どうやら、僕たちの仲の良さに疎外感を感じたらしい……?
でもそれだけじゃなさそう……何だか気づかない方がいい気がした。
「あはは、ありがとう。でもあまり疲れてはいないから大丈夫だよ。また機会があったら、ありがたく使わせてもらおうかな」
「はい、もちろんです。」
「あは、りっくんも大変だねぇ……?」
「うるさいですよ、仙石」
仙石も何かしらに気づいたらしい。でもお願いだから一旦何も言わないでいてほしい。
明真さんは明真さんで、昨日のナンパした相手が僕だと気づいてこう言う対応をしているのだろうか……??
趣味や、素がバレてしまうリスクを犯してまで、仙石に全てを打ち明けたい程にはすごく困っている。
(明真さんと、どう仲良くしていけばいいんでしょう……)
◇◇◇ ◇◇◇
スースー、と仙石の寝息とシャープペンシルの音だけが聞こえる。
あれから数十分くらい経ち、ある程度自習も目処がついてきた。
「碧維、よく寝てるね」
ふと、正面に移動した明真さんから声をかけられる。
視線は手元のノートではなく、僕のベッドで眠る仙石の方を幼い子供を見るかのような慈愛の表情を向けていた。
その顔が少し、「好きだな」なんて思ってしまった。
「そうですね……彼、こう見えて気疲れとかしやすいんです。僕が言ったって本人には言わないでさいね……?」
「あー、色々噂で回ってるもんね。俺が言えた事じゃないけどさ」
「ふふ、そうですね。そう言うこともあって、ここが落ち着ける場所なら休ませてあげたいんです」
彼女を取っ替え引っ替えしてるとか、仙石遊ばれたとか仙石は彼女を作ってないし、そのうえ火遊びなんて一度もしたことがないのに彼のキャラクター故か、そういった噂が学校に広まってしまっている。
そう言うのもあって彼は少し女性が苦手なのだ。極力関わらなくていいように最低限にしているみたいだが、それでも噂は消えなくて仙石自身も参っているようだ。
だから、僕のこの部屋が安心して落ち着いていられる場所だって認識してくれているのがとても嬉しい。
今回に至っては、ほぼ初めて絡む明真さんがいるにも関わらず、こうして眠っていると言うことは彼的には明真さんも安心できる人間なのだろう。
(明真さんも明真さんで、噂の絶えない人だからシンパシー的なアレなんでしょうか……?)
「璃斗くんにとって碧維ってどんな存在なの?」
「え、なんですか突然」
本当にびっくりした。急になんでそんなことを聞かれたんだろうか?
「なんか気になってさ、ただの友達ではなさそうだなーって」
「そうですか……親友の様な者だとは思ってますよ。こんな至極真面目みたいな僕と仲良くしてくれて、こうやって信頼してくれてありがたいなって思ってます」
「そっか……いい友達を持てたんだね。でもね璃斗くん、璃斗くんは今日話した感じ割といい意味ではっちゃけた性格だと思うな」
「え?そうですか?」
「あはは、気づいてなかったんだ?碧維と話してる時も結構ノリとか似てるって思ったし」
「そんなこと初めて言われました……」
気づかれているのか……?確かに、お昼休みの時に少し悪ふざけした心当たりはあるが……
このまま性格も、昨日の人だとも気づかれてしまったらどうしよう。
「そうなんだ?みんな見る目ないんだなぁ……ふふ、こんなに璃斗くんと話すの楽しいのに」
いつの間にか差していた夕陽が、明真さんを照らしている。キラキラと、オーラでも出ているような爽やかな笑顔で、心臓がギュンッと変な音をたてた気がした。
「どうしたの?璃斗くん顔がほんのり赤いけど……体調でも悪い?」
「え、あ……大丈夫です。ちょっと西陽が暑いなって……」
「あぁ、最近暑くなってきたもんね。体調が悪いわけじゃないならいいんだけど……あ、お手洗い借りてもいいかな?」
「すみません、何度も心配かけて。えと、お手洗いは階段上がってすぐの左手です」
僕はどうしてしまったんだろうか。ナンパをする様な男は好きにならないって心に誓ってるのに。絶対僕を大切にしてくれて、一途でいてくれる様な人じゃないとダメって決めてたのに。いや、でもそうと決まったわけじゃないから……
(何だか、昨日から僕が僕じゃないみたい……)
「ふあぁ……あれ、りっくんどうしたのそんな顔して」
「せ、仙石……おはようございます」
「うん、おはよ〜。で、どうしたの?そんな迷子みたいな顔してさぁ」
「後でLINEするので今は何も聞かないでください……」
「ほんと?絶対話してくれる?りっくん秘密主義っぽいからな〜」
いつの間にか起きたらしい仙石に、変な顔をしているだろう僕を見られてしまった上に、隠し事をしていることがそれとなくバレてるせいで信用されてないみたいだ。
これを機に、仙石には全てを話してしまおうかと正直思い始めている。
「どう?碧維さんに話してみない?スッキリするよ、隠してほしいことはちゃーんと隠すよ」
「……わかりました。ちゃんと話します、なので他言無用でお願いしますね?」
「おっけ〜、碧維さんそう言うところしっかりしてるから信用していいよ〜♪」
「ただいま。あれ、起きたんだおはよ」
「うん起きた。おはよ〜」
お手洗いから明真さんが帰ってきたことで話は切り上げになった。
一年生の頃から、今の今まで関わってきて仙石という人間の人となりはある程度知ってきたと思う。
だから、勇気を持って仙石には全てを話してしまおう。
その後、勉強を三人で再開してしばらく行い17時ごろに解散した。
帰り際に、明真さんとLINEを交換したり、三人のグループを作ったりした。
また、この三人で話したり遊んだりできると思うと心がぽかぽかする。
