碧維は、僕と仲良くなってちょっとしてからあった小テストの結果がボロボロで、あまりにもぺしょぺしょしてたのが可哀想で「勉強会する?」と聞いたら、「する」と言われ初めてうちの招いた時にたまたま兄がリモートの日と被り、それからというもの話が合うらしく会うと何かと話してるところを見る。
「ルカさんってのは昼休みの時に璃斗くんが教えてくれたお兄さん?」
「そうです、僕とは真逆ですごく社交的でうるさいですが頼りになる兄です」
「実はりっくんが知らないところでルカさんと出掛けたりもしてるんだ〜」
「え、初めて知りました……あなた方趣味とか似てますもんね」
「へ〜?なんとなく人となりが想像できるかも」
まさか、兄と仙石が一緒に出かけるほどの仲とは……二人でどこ行ってるんでしょう?僕も気になる……!!!
なんだか取り繕っていることが虚しくなってくる。
(僕だって本当に趣味の合う友達の一人や二人欲しかったな……)
「面白い人だし、頭いいしではるっちに合わせたかった〜!」
「今日は会社にいると思いますよ、また今度来た時にでも紹介しますね」
「また参加してもいいの?嬉しいな……専攻違うからちょっと不安だったんだ」
ぺしょ……と耳がヘタれた犬耳の幻覚が見える気がする。
「専攻が違くても同じAクラスなんですし、朝も言いましたが今更ですが仲良くしましょ。僕こんな感じなので仙石くらいしか仲良いって言える人いないので……」
「ほんとりっくん面白い子なのになんで俺以外友達いなかったんだろうね?」
「あはは!そう言ってくれてすごく嬉しいよ。じゃぁこれから沢山思い出作ろうね?もちろん二人きりでも」
「!!え、と……はい是非、僕と二人きりでも仲良くしてください」
「え〜!なにそれ!もしかしてルカさんと出掛けてるって言ったから?!」
なんて、あたふたしてる仙石は放って置いて情報Iのプリントを取り出し、新しいルーズリーフも取り出して回答の直しを進める。
仙石はそそくさと勉強に戻った僕と、明真さんに対してブーブーと言いつつもノートと向き直る。
なんだか、明真さんを休日のことで警戒してたのがバカみたいな程に一気に僕の日常に溶け込もうとしている気がする。
(いつか本当の僕を二人に話すことができるのでしょうか……?)
再び、カリカリ__とシャープペンシルを紙に走らせる音だけが聞こえる。
ところどころ、ボールペンの音が聞こえたり仙石の「うーん……?」と唸るような声も聞こえる。
「あのー……お二人とも教えていただきたいことがあるのですが……」
「ん?どうしたんだい?」
「どれが分からないんですか?」
「えーと三角関数なんだけど、この③の場合って加法定理で求めるんだっけ……?」
「あってますよ。公式がわからない感じですか?」
「そう、なんとなく浮かぶんだけど……」
仙石は理解をしたら早いが、そこに至るまでに少し躓いたりしてしまうタイプだ。
教えたらその分、スポンジのように吸収してくれるのですごく教え甲斐がある。
仙石のノートを覗きペンの先で指しながら教える。
「この問題の場合、sinを求めたいのでこの75°を分解します」
「えーと、これであってる?」
ずいっ、と仙石が近づいてこのままでは、おでことおでこがごっつんこする距離になる。
そこに突然ニョキっ、と手が伸びてきて距離を離される。
僕と仙石の手はノートにあるので残るは明真さんの手だ。
「あってるよ、あとはsinαcosβ+cosαsinβで求めて、こんな感じの式にする。そうすれば答えが出てくるよ」
にこり、と少し黒いが爽やかに笑い仙石に公式を教える。
仙石はと言うと、突然現れた手に目をぱちくりさせつつも明真さんの解説をしっかり相槌を打ちながら聞いていた。
(なんで離されたんだ……??男友達だし多少なりとも距離が近くなっても仕方ない気がするけど。もしかして僕狙われたりする……?いやいや、そんなわけ無いか〜!)
内心冷や汗ダラダラしつつ、明真さんと仙石の勉強を補助する。
数十分して仙石のテスト直しがひと段落し、一度休憩を取ることになった。
「やっぱ頭使ったあとは糖分だよねぇ〜♪」
「わかります。テスト勉強する時とかラムネとか食べてます」
「ブドウ糖摂るといいって言うよね。俺、普段あまり甘い物は好き好んで食べないけど、テスト後とかチョコ食べたくなるな」
「わっかる〜!!なんか頑張った〜って感じする」
「実際頑張ったのに、仙石が言うと軽く聞こえますね……?」
「え〜?りっくんひどーい」
「俺も、璃斗くんに同意見だな」
「はるっちも〜?!?!」
明真さんも仙石の扱いがわかってきたようで何よりだ。
にしても、こうして話してれば普通なのになぜ、あの時明真さんは……あまり考えないようにしていたが、勉強中に度々過ってしまって正直なところあまり集中できていなかった。
仲良くなった友達が別の友達に取られてしまう……といった感覚でああなったのだろうか?
明真さんはこちら側のイメージがないからきっとそうだろう。
こちら側とは、僕の恋愛対象が男女どちらもというバイセクシュアルだからだ。僕は、性別は関係なくて好きなった人が好き、と言った感覚だ。
(こう言う時に、僕と同じバイや同性が恋愛対象って人が友達にいたらよかったんだけど……)
生憎、僕は学校ではキャラを偽っているせいでそう言う話をできるような友達が一人もいない。
そろそろ、仙石には打ち明けてみて共犯になってもらおうかな、と思いつつ勇気が出せないでいる。
兄にそれとなく探ってもらおうかな……?
「りっくん。り〜っくん!!」
「わ、すみません……どうしましたか?」
「ぼーっとしてたけど大丈夫?」
どうやら考え事していたせいか二人の会話を聞き逃していたらしい。ただの考え事なのに気も使わせてしまった。
「考え事してたんです、心配かけてすみません……」
「も〜。体調悪いとかじゃなくてよかった……で、あのね今度の土曜日この三人で遊びに行かない?何気に休日はあまり遊んだことないな〜って」
「今度の土曜日ですか、空いてますよ。確かに言われてみればそうですね」
「あと俺が、二人の私服を見たってのもあるよ」
「じゃぁオシャレしないとだねぇ〜♪りっくんも何回か見てるけどオシャレさんよね〜」
「いやそれほどでも……でも服を見るのや買うのは結構好きですよ」
(少し素を出してみたけど二人の反応はどうなんだろ……)
仙石には多少なりとは素が出ているかつ、明真さんには同一人物とはバレてないとはいえ本来の自分を見られてはいるが”今”の自分でこう言う話をするのが初めてで少し怖い。
「え、そうだったの?!ならさならさ、今度服とか見に行こ!!!」
「わわ、僕でよければ」
「俺も行きたいな。特に璃斗くんがどんな服好むのか気になる」
「え〜!俺は〜??」
「碧維はまだなんかこう言うの着てそうだな、ってのが想像つくかな」
「ふふっ、休日に遊ぶのもみんなで服見に行くのも楽しみですね」
二人に受け入れてもらえたのがわかってすごく安心した。
心の底からそういうと二人はキョトン、としたあと笑顔で頷いてくれた。
(もしかしたら、二人になら……)
なんて、思ってしまったがまだ明真さんとの問題が残ってるから気を引き締めなくては。
「ルカさんってのは昼休みの時に璃斗くんが教えてくれたお兄さん?」
「そうです、僕とは真逆ですごく社交的でうるさいですが頼りになる兄です」
「実はりっくんが知らないところでルカさんと出掛けたりもしてるんだ〜」
「え、初めて知りました……あなた方趣味とか似てますもんね」
「へ〜?なんとなく人となりが想像できるかも」
まさか、兄と仙石が一緒に出かけるほどの仲とは……二人でどこ行ってるんでしょう?僕も気になる……!!!
なんだか取り繕っていることが虚しくなってくる。
(僕だって本当に趣味の合う友達の一人や二人欲しかったな……)
「面白い人だし、頭いいしではるっちに合わせたかった〜!」
「今日は会社にいると思いますよ、また今度来た時にでも紹介しますね」
「また参加してもいいの?嬉しいな……専攻違うからちょっと不安だったんだ」
ぺしょ……と耳がヘタれた犬耳の幻覚が見える気がする。
「専攻が違くても同じAクラスなんですし、朝も言いましたが今更ですが仲良くしましょ。僕こんな感じなので仙石くらいしか仲良いって言える人いないので……」
「ほんとりっくん面白い子なのになんで俺以外友達いなかったんだろうね?」
「あはは!そう言ってくれてすごく嬉しいよ。じゃぁこれから沢山思い出作ろうね?もちろん二人きりでも」
「!!え、と……はい是非、僕と二人きりでも仲良くしてください」
「え〜!なにそれ!もしかしてルカさんと出掛けてるって言ったから?!」
なんて、あたふたしてる仙石は放って置いて情報Iのプリントを取り出し、新しいルーズリーフも取り出して回答の直しを進める。
仙石はそそくさと勉強に戻った僕と、明真さんに対してブーブーと言いつつもノートと向き直る。
なんだか、明真さんを休日のことで警戒してたのがバカみたいな程に一気に僕の日常に溶け込もうとしている気がする。
(いつか本当の僕を二人に話すことができるのでしょうか……?)
再び、カリカリ__とシャープペンシルを紙に走らせる音だけが聞こえる。
ところどころ、ボールペンの音が聞こえたり仙石の「うーん……?」と唸るような声も聞こえる。
「あのー……お二人とも教えていただきたいことがあるのですが……」
「ん?どうしたんだい?」
「どれが分からないんですか?」
「えーと三角関数なんだけど、この③の場合って加法定理で求めるんだっけ……?」
「あってますよ。公式がわからない感じですか?」
「そう、なんとなく浮かぶんだけど……」
仙石は理解をしたら早いが、そこに至るまでに少し躓いたりしてしまうタイプだ。
教えたらその分、スポンジのように吸収してくれるのですごく教え甲斐がある。
仙石のノートを覗きペンの先で指しながら教える。
「この問題の場合、sinを求めたいのでこの75°を分解します」
「えーと、これであってる?」
ずいっ、と仙石が近づいてこのままでは、おでことおでこがごっつんこする距離になる。
そこに突然ニョキっ、と手が伸びてきて距離を離される。
僕と仙石の手はノートにあるので残るは明真さんの手だ。
「あってるよ、あとはsinαcosβ+cosαsinβで求めて、こんな感じの式にする。そうすれば答えが出てくるよ」
にこり、と少し黒いが爽やかに笑い仙石に公式を教える。
仙石はと言うと、突然現れた手に目をぱちくりさせつつも明真さんの解説をしっかり相槌を打ちながら聞いていた。
(なんで離されたんだ……??男友達だし多少なりとも距離が近くなっても仕方ない気がするけど。もしかして僕狙われたりする……?いやいや、そんなわけ無いか〜!)
内心冷や汗ダラダラしつつ、明真さんと仙石の勉強を補助する。
数十分して仙石のテスト直しがひと段落し、一度休憩を取ることになった。
「やっぱ頭使ったあとは糖分だよねぇ〜♪」
「わかります。テスト勉強する時とかラムネとか食べてます」
「ブドウ糖摂るといいって言うよね。俺、普段あまり甘い物は好き好んで食べないけど、テスト後とかチョコ食べたくなるな」
「わっかる〜!!なんか頑張った〜って感じする」
「実際頑張ったのに、仙石が言うと軽く聞こえますね……?」
「え〜?りっくんひどーい」
「俺も、璃斗くんに同意見だな」
「はるっちも〜?!?!」
明真さんも仙石の扱いがわかってきたようで何よりだ。
にしても、こうして話してれば普通なのになぜ、あの時明真さんは……あまり考えないようにしていたが、勉強中に度々過ってしまって正直なところあまり集中できていなかった。
仲良くなった友達が別の友達に取られてしまう……といった感覚でああなったのだろうか?
明真さんはこちら側のイメージがないからきっとそうだろう。
こちら側とは、僕の恋愛対象が男女どちらもというバイセクシュアルだからだ。僕は、性別は関係なくて好きなった人が好き、と言った感覚だ。
(こう言う時に、僕と同じバイや同性が恋愛対象って人が友達にいたらよかったんだけど……)
生憎、僕は学校ではキャラを偽っているせいでそう言う話をできるような友達が一人もいない。
そろそろ、仙石には打ち明けてみて共犯になってもらおうかな、と思いつつ勇気が出せないでいる。
兄にそれとなく探ってもらおうかな……?
「りっくん。り〜っくん!!」
「わ、すみません……どうしましたか?」
「ぼーっとしてたけど大丈夫?」
どうやら考え事していたせいか二人の会話を聞き逃していたらしい。ただの考え事なのに気も使わせてしまった。
「考え事してたんです、心配かけてすみません……」
「も〜。体調悪いとかじゃなくてよかった……で、あのね今度の土曜日この三人で遊びに行かない?何気に休日はあまり遊んだことないな〜って」
「今度の土曜日ですか、空いてますよ。確かに言われてみればそうですね」
「あと俺が、二人の私服を見たってのもあるよ」
「じゃぁオシャレしないとだねぇ〜♪りっくんも何回か見てるけどオシャレさんよね〜」
「いやそれほどでも……でも服を見るのや買うのは結構好きですよ」
(少し素を出してみたけど二人の反応はどうなんだろ……)
仙石には多少なりとは素が出ているかつ、明真さんには同一人物とはバレてないとはいえ本来の自分を見られてはいるが”今”の自分でこう言う話をするのが初めてで少し怖い。
「え、そうだったの?!ならさならさ、今度服とか見に行こ!!!」
「わわ、僕でよければ」
「俺も行きたいな。特に璃斗くんがどんな服好むのか気になる」
「え〜!俺は〜??」
「碧維はまだなんかこう言うの着てそうだな、ってのが想像つくかな」
「ふふっ、休日に遊ぶのもみんなで服見に行くのも楽しみですね」
二人に受け入れてもらえたのがわかってすごく安心した。
心の底からそういうと二人はキョトン、としたあと笑顔で頷いてくれた。
(もしかしたら、二人になら……)
なんて、思ってしまったがまだ明真さんとの問題が残ってるから気を引き締めなくては。
