今日も、いつも通りの時間に学校に着いた。
教室に移動し中に入る。今日は明真さんはいないようだ。
(いや……なんで明真さんを探してんだろ、昨日が稀なだけなのに)
深呼吸して一度落ち着く。
朝の静かな時間のうちに、先生に前頼まれたクラス委員としての仕事をする。
教室内はシャープペンシルと紙の擦れる音だけが聞こえる。
黙々と作業をこなしていると、複数人が話しながら教室に近づいてきているのが聞こえる。
「おはようございま〜す、あ!委員長だ」
「いつも早いね!何してんの〜?」
「おはようございます、今はクラス委員としての仕事してます」
「委員長のおかげでクラスの空気感いいからいつもお疲れさま〜」
「ありがとうございます、そう言って頂けるとクラス委員やってて良かったなって思います」
うちのクラスの元気な女子二人組だったようだ。
こうやってクラスのためになってることを、クラスの人から直接聞けるのは本当にありがたいし、モチベに繋がる。
話が途切れ、こちらも作業に向き直る。彼女たちの席は少し離れたところで、そちら側から何やらコソコソ、と話し声が聞こえる。
(僕に聞こえてしまって大丈夫なんでしょうか……)
なんて内心苦笑いしてしまう。
「委員長って彼女いないのかなぁ」
「今まで告白した女子たちみんな断られたって聞いたよ?」
「まじか〜……厳しいかな?」
お願いだからそういう話は、本人がいないかつ静かじゃないところでやってくれ……!!!
二人の会話を聞かないためにも集中することに決め、朝のHRが始まる5分前までひたすらに作業に打ち込んだ。
◇◇◇ ◇◇◇
あっという間に、HRも午前の授業が終わってお昼の時間だ。
先ほどスマホを確認した時に、三人グルのところにあおからメッセージが入っていて「一緒にご飯食べよー」と入っていたので大人しく教室でまつ。
「昨日はお疲れ様、璃斗くん」
「お疲れ様です、明真さん」
同じくメッセージを見たらしい明真さんが、僕の席へとやってきた。
何気ない笑顔でも、僕の心臓が不整脈を起こしそうですごく困惑している。
(恋ってこんなにも不便なものなの……???)
好きになってしまったからには仕方ない。気持ちに気づいてもらえるように頑張るしかないのだろう。
ただ、学校という不特定多数の場所で、そんな感情を匂わせたらいけないことはわかっているので、水面下で頑張ることにする。
「あおからのメッセージ見ました?」
「見た見た、多分こっち来るよね?てかあれ、苗字呼びから変わったんだ?」
「はい、来てくれると思います。そうなんです、明真さんは下の名前なのにあおだけ苗字もな、と思いまして」
「なるほどね」
何だか、呼び方が変わったのを聞いた瞬間、表情がピシり__とした気がするのは気のせいだろうか。
実際は色々打ち明けた結果のあだ名呼びだけど、明真さんは下の名前呼びなのに何が引っ掛かるのだろうか?
音は立てずに、明真さんはなぜか僕の机に片手をつく。
ぐいっ、と急に距離が縮まって心臓がバクバクと鳴り始める。
「あ、の明真さん……?」
「ねぇ璃斗くん、僕も璃斗って呼ぶから呼び捨てかあだ名にして欲しいな」
「あの昨日の会話覚えてますか……?まだ流石にって」
「覚えてるよ、でも昨日あれだけ仲良く話したしいいかなーって」
あまりの圧に顔を逸らすと、教室の扉の後ろからひょこっと顔を出してこちらを見ているあおがいた。
口パクで「がんばれ!言っちゃえ!」とか何とか言ってる気がする。
見てるなら助けて欲しい。僕が心臓バクバクしすぎて死んでしまってもいいのか???
「うっ……で、でははる……」
「うん、なぁに璃斗」
あぁ、すごく顔が熱い。僕の顔赤くなってないだろうか、せめて髪の毛で隠れてる耳だけとかにしてほしい。
好きってこんなにもどうにかなってしまいそうな気持ちなんだ……
名前を呼ばれただけで、少し距離が縮まっただけで、こんなにも舞い上がるほど嬉しくなってしまう。
(こんなんで気持ちなんか伝えられるわけがない……壊れてしまいそうだ)
「あれぇ〜?お二人さん何してんの」
「あ、碧維お疲れ様、会話してただけだよ」
「あはは、あんまりりっくん虐めないであげてね?」
「まさか虐めてなんか」
僕は逃げるようにあおの後ろに逃げ込む。
普段の僕ならしないようなことだが、こればかりは許してほしい。
「おーよしよし、怖かったねぇりっくん」
「ちょっと、それじゃぁ本当に俺が虐めた見たくなるだろ」
「虐めではないですが、圧は強かったです……」
あおが戯けたように慰めてくれる。
やはり持つべきものは、良き理解者である友人だろう。
「ほらほら、お昼休みは有限なんだから早く食べよ〜。りっくんの隣もーらい」
「あ!おい」
「あははっ、早い者勝ちだよ〜はるっち」
「ふふ、争ってないでは良く食べましょ」
クラスにのこてった人たちが、珍しいものを見たと言わんばかりの目を向けているのがわかる。
まぁあおと明真さ……じゃなくてはるが一緒に居るのなんて珍しい以外の何物でもないだろう。
「りっくん俺たちが一緒なのがって考えてるかもだけど、そこにりっくんがいるってのもあるからね?」
「え、そうですか?」
「璃斗は一度この学校における話題性について学ぼうね」
「何ですかその、自分は知ってるけど見たいな……」
「まぁ俺たちは噂が一人歩きしてるようなもんだし?ね〜?」
「ね〜」
クラス委員、真面目な人以外の話題性なんてあるだろうか……?
二人だけでわかり合っているのは何だか面白くないと感じる。これも好き、のせいなのだろうか。
(自分の感情や気持ちがコントロールできないなんて……)
気持ちを落ち着けるためにも、お昼ご飯を食べようとお昼ご飯を取り出し広げる。
「お、りっくん今日も手作り?」
「はい、おかずは冷食もありますがほぼ手作りです」
「昨日も見たけどほんと美味しそうだね」
「りっくんの手作り美味しいよなぁ」
「は?食べたことあるの?」
あおが僕の手作り食べただけで、あのはるが切れた……?
え、これは本当に脈ありと思っていいのだろうか、それともシンプルに俺も食わせろ的な?
「あるよ〜りっくんの手作りプリン」
「正確には蒸しプリンですね、いい感じの甘さでカラメルもほろ苦くよくできてたと思います」
「璃斗……俺も璃斗の手作り食べたい」
うっ……でた、ずぶ濡れわんこ見たいな顔……!!
僕が、これに弱いとわかっていてしているのでしょうか……?それとも天然?
「……わかりました、また勉強会する時にでも作って差し上げますよ」
「ほんと?!嬉しい」
「あはは、ちょ〜嬉しそう」
そんなキラキラとした表情を向けないでほしい。なんて眩しいのだろうか……
今度何か手渡せるお菓子でも作ろう。はるだけだと、なんだか恥ずかしいからあおにも渡そう。
「璃斗の手作り……ふふ、今から楽しみだな」
「あんまり期待しないでください、レシピ通りに作ってるだけですから……」
「りっくんよかったね、はるっちに手作りに興味持ってもらえて」
あおのその言葉で、頑張って落ち着かせていた気持ちがバンッ、と爆ぜたような音が聞こえた気がした。
多分今、僕の顔すごく赤い気がする。
(どうしよう、好きな人に興味を持って貰えるのってこんなにも嬉しいんだ……もっといっぱい僕のことを知って欲しい……)
そんな欲が内心湧き上がる。
でも、本当の僕は受け入れてもらえるのだろうか?
今は、あの時の女性が男性かわからない人に似てるから、で興味を持ってもらえてるが、実際の僕を知ったら?
あの時の僕は、あくまで突き放す為のやつだった、実際はギャルみたいな性格をした、勉強と可愛いものが好きな男だ。
(恋って難しい……)
そう思わずにはいられなかった。
教室に移動し中に入る。今日は明真さんはいないようだ。
(いや……なんで明真さんを探してんだろ、昨日が稀なだけなのに)
深呼吸して一度落ち着く。
朝の静かな時間のうちに、先生に前頼まれたクラス委員としての仕事をする。
教室内はシャープペンシルと紙の擦れる音だけが聞こえる。
黙々と作業をこなしていると、複数人が話しながら教室に近づいてきているのが聞こえる。
「おはようございま〜す、あ!委員長だ」
「いつも早いね!何してんの〜?」
「おはようございます、今はクラス委員としての仕事してます」
「委員長のおかげでクラスの空気感いいからいつもお疲れさま〜」
「ありがとうございます、そう言って頂けるとクラス委員やってて良かったなって思います」
うちのクラスの元気な女子二人組だったようだ。
こうやってクラスのためになってることを、クラスの人から直接聞けるのは本当にありがたいし、モチベに繋がる。
話が途切れ、こちらも作業に向き直る。彼女たちの席は少し離れたところで、そちら側から何やらコソコソ、と話し声が聞こえる。
(僕に聞こえてしまって大丈夫なんでしょうか……)
なんて内心苦笑いしてしまう。
「委員長って彼女いないのかなぁ」
「今まで告白した女子たちみんな断られたって聞いたよ?」
「まじか〜……厳しいかな?」
お願いだからそういう話は、本人がいないかつ静かじゃないところでやってくれ……!!!
二人の会話を聞かないためにも集中することに決め、朝のHRが始まる5分前までひたすらに作業に打ち込んだ。
◇◇◇ ◇◇◇
あっという間に、HRも午前の授業が終わってお昼の時間だ。
先ほどスマホを確認した時に、三人グルのところにあおからメッセージが入っていて「一緒にご飯食べよー」と入っていたので大人しく教室でまつ。
「昨日はお疲れ様、璃斗くん」
「お疲れ様です、明真さん」
同じくメッセージを見たらしい明真さんが、僕の席へとやってきた。
何気ない笑顔でも、僕の心臓が不整脈を起こしそうですごく困惑している。
(恋ってこんなにも不便なものなの……???)
好きになってしまったからには仕方ない。気持ちに気づいてもらえるように頑張るしかないのだろう。
ただ、学校という不特定多数の場所で、そんな感情を匂わせたらいけないことはわかっているので、水面下で頑張ることにする。
「あおからのメッセージ見ました?」
「見た見た、多分こっち来るよね?てかあれ、苗字呼びから変わったんだ?」
「はい、来てくれると思います。そうなんです、明真さんは下の名前なのにあおだけ苗字もな、と思いまして」
「なるほどね」
何だか、呼び方が変わったのを聞いた瞬間、表情がピシり__とした気がするのは気のせいだろうか。
実際は色々打ち明けた結果のあだ名呼びだけど、明真さんは下の名前呼びなのに何が引っ掛かるのだろうか?
音は立てずに、明真さんはなぜか僕の机に片手をつく。
ぐいっ、と急に距離が縮まって心臓がバクバクと鳴り始める。
「あ、の明真さん……?」
「ねぇ璃斗くん、僕も璃斗って呼ぶから呼び捨てかあだ名にして欲しいな」
「あの昨日の会話覚えてますか……?まだ流石にって」
「覚えてるよ、でも昨日あれだけ仲良く話したしいいかなーって」
あまりの圧に顔を逸らすと、教室の扉の後ろからひょこっと顔を出してこちらを見ているあおがいた。
口パクで「がんばれ!言っちゃえ!」とか何とか言ってる気がする。
見てるなら助けて欲しい。僕が心臓バクバクしすぎて死んでしまってもいいのか???
「うっ……で、でははる……」
「うん、なぁに璃斗」
あぁ、すごく顔が熱い。僕の顔赤くなってないだろうか、せめて髪の毛で隠れてる耳だけとかにしてほしい。
好きってこんなにもどうにかなってしまいそうな気持ちなんだ……
名前を呼ばれただけで、少し距離が縮まっただけで、こんなにも舞い上がるほど嬉しくなってしまう。
(こんなんで気持ちなんか伝えられるわけがない……壊れてしまいそうだ)
「あれぇ〜?お二人さん何してんの」
「あ、碧維お疲れ様、会話してただけだよ」
「あはは、あんまりりっくん虐めないであげてね?」
「まさか虐めてなんか」
僕は逃げるようにあおの後ろに逃げ込む。
普段の僕ならしないようなことだが、こればかりは許してほしい。
「おーよしよし、怖かったねぇりっくん」
「ちょっと、それじゃぁ本当に俺が虐めた見たくなるだろ」
「虐めではないですが、圧は強かったです……」
あおが戯けたように慰めてくれる。
やはり持つべきものは、良き理解者である友人だろう。
「ほらほら、お昼休みは有限なんだから早く食べよ〜。りっくんの隣もーらい」
「あ!おい」
「あははっ、早い者勝ちだよ〜はるっち」
「ふふ、争ってないでは良く食べましょ」
クラスにのこてった人たちが、珍しいものを見たと言わんばかりの目を向けているのがわかる。
まぁあおと明真さ……じゃなくてはるが一緒に居るのなんて珍しい以外の何物でもないだろう。
「りっくん俺たちが一緒なのがって考えてるかもだけど、そこにりっくんがいるってのもあるからね?」
「え、そうですか?」
「璃斗は一度この学校における話題性について学ぼうね」
「何ですかその、自分は知ってるけど見たいな……」
「まぁ俺たちは噂が一人歩きしてるようなもんだし?ね〜?」
「ね〜」
クラス委員、真面目な人以外の話題性なんてあるだろうか……?
二人だけでわかり合っているのは何だか面白くないと感じる。これも好き、のせいなのだろうか。
(自分の感情や気持ちがコントロールできないなんて……)
気持ちを落ち着けるためにも、お昼ご飯を食べようとお昼ご飯を取り出し広げる。
「お、りっくん今日も手作り?」
「はい、おかずは冷食もありますがほぼ手作りです」
「昨日も見たけどほんと美味しそうだね」
「りっくんの手作り美味しいよなぁ」
「は?食べたことあるの?」
あおが僕の手作り食べただけで、あのはるが切れた……?
え、これは本当に脈ありと思っていいのだろうか、それともシンプルに俺も食わせろ的な?
「あるよ〜りっくんの手作りプリン」
「正確には蒸しプリンですね、いい感じの甘さでカラメルもほろ苦くよくできてたと思います」
「璃斗……俺も璃斗の手作り食べたい」
うっ……でた、ずぶ濡れわんこ見たいな顔……!!
僕が、これに弱いとわかっていてしているのでしょうか……?それとも天然?
「……わかりました、また勉強会する時にでも作って差し上げますよ」
「ほんと?!嬉しい」
「あはは、ちょ〜嬉しそう」
そんなキラキラとした表情を向けないでほしい。なんて眩しいのだろうか……
今度何か手渡せるお菓子でも作ろう。はるだけだと、なんだか恥ずかしいからあおにも渡そう。
「璃斗の手作り……ふふ、今から楽しみだな」
「あんまり期待しないでください、レシピ通りに作ってるだけですから……」
「りっくんよかったね、はるっちに手作りに興味持ってもらえて」
あおのその言葉で、頑張って落ち着かせていた気持ちがバンッ、と爆ぜたような音が聞こえた気がした。
多分今、僕の顔すごく赤い気がする。
(どうしよう、好きな人に興味を持って貰えるのってこんなにも嬉しいんだ……もっといっぱい僕のことを知って欲しい……)
そんな欲が内心湧き上がる。
でも、本当の僕は受け入れてもらえるのだろうか?
今は、あの時の女性が男性かわからない人に似てるから、で興味を持ってもらえてるが、実際の僕を知ったら?
あの時の僕は、あくまで突き放す為のやつだった、実際はギャルみたいな性格をした、勉強と可愛いものが好きな男だ。
(恋って難しい……)
そう思わずにはいられなかった。
