宵闇の夜明け ―無人島で拾った運命の断片―

三日目の朝、私の予言通りに空は一変した。
夜明けとともに分厚い雲が島を覆い、激しい雨が降り始めた。


「……っ、火が……」


カイトが必死に守ろうとしていた焚き火は、無情な雨に打たれ、無機質な灰の匂いを残して消えてしまった。私たちは、大きな岩の張り出しと、生い茂る木々が天然の屋根を作っている場所へ逃げ込むしかなかった。


雨音はすべてをかき消すほどに激しく、周囲の視界は白く濁っている。


「寒いな……」


カイトが震える声で呟いた。熱は昨夜よりは下がっているようだったが、傷の痛みと体力の消耗で、彼の顔色は土色に近い。


私は自分の水着の上に羽織っていたパーカーが濡れて重くなっているのに気づき、それを脱ぎ捨てた。肌が直接、湿った冷たい空気に触れる。


「カイト君、こっちに来て。……温め合わないと、本当に危ないから」


内向的で、いつも教室の隅で縮こまっていた私が、自分でも驚くほどはっきりとした声で言った。


昨夜、星空の下で「運命の流れ」を感じたからだろうか。今の私には、この雨も、この寒さも、これから起こることへのプロセスのように思えていた。


私たちは、狭い木陰で互いの体を寄せ合った。

濡れた肌と肌が触れ合う。カイトの震えが、私の体に直接伝わってくる。