憂鬱に溺れる

 決断した獣のように闊歩する最も内側。
 この上なく愚かな足の裏に記された予言に終生苛まれ、醜い笑顔を浮かべたまま氷となった。
 澄んだ猫背を急かすその前に、転落死したアンブレラに追悼を。
 受け止めきれない海辺で、空っぽの瞳とおままごと。アイシャドウのむらさきが、まばゆい。
 あのとき、ひなたぼっこをするカニと心中していれば、と何度も悔やんだ。啜り泣く余裕もなくなってただ指先にまとわりつく望郷の煙。愛らしいと褒めてくれたのは靴下だけでしたね。
 膝からこぼれ落ちたふにふにの柘榴石は、わたしのため息を吸い込んですくすくと育ち、やがて分裂。ベッドに潜り込んだわたしの体に無数のわたしがまとわりつき、各々、好き勝手に主張する。
 わたしはただ祈る。忌々しい朝の訪問が途絶えることを。