彼を見つけたのは、いつものコンビニだった。
名前は知らない。
ただ、見かけるたびに少しだけ嬉しくなる人だった。
「ありがとうございました。」
レジを終えた彼が財布をしまう。
その瞬間だった。
左薬指に、細いシルバーリングが光った。
ああ。
そうなんだ。
私は勝手に納得した。
勝手に好きになって、
勝手に終わった気になった。
笑ってしまう。
話したこともないのに。
恋ですらなかったのかもしれない。
彼はコンビニを出ていく。
もう見るのはやめよう。
そう思いながら商品を受け取った、そのとき。
レジの店員が言った。
「指輪、見つかってよかったですね。」
振り返る。
彼は困ったように笑っていた。
「妹の結婚式で預かってただけなんです。」
左薬指のリングをくるりと回す。
「サイズ確認頼まれちゃって。」
私は思わず俯いた。
終わったと思った恋は、
まだ始まってすらいなかった。
名前は知らない。
ただ、見かけるたびに少しだけ嬉しくなる人だった。
「ありがとうございました。」
レジを終えた彼が財布をしまう。
その瞬間だった。
左薬指に、細いシルバーリングが光った。
ああ。
そうなんだ。
私は勝手に納得した。
勝手に好きになって、
勝手に終わった気になった。
笑ってしまう。
話したこともないのに。
恋ですらなかったのかもしれない。
彼はコンビニを出ていく。
もう見るのはやめよう。
そう思いながら商品を受け取った、そのとき。
レジの店員が言った。
「指輪、見つかってよかったですね。」
振り返る。
彼は困ったように笑っていた。
「妹の結婚式で預かってただけなんです。」
左薬指のリングをくるりと回す。
「サイズ確認頼まれちゃって。」
私は思わず俯いた。
終わったと思った恋は、
まだ始まってすらいなかった。
