ーー《童話街道》を抜けたーー
ーー深い深い森の奥ーー
ーーここは《童話の森》(メルヘンヴァルト)ーー
《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)と云われている。
そんな《童話街道》に位置する。
《バート・ヴィルドゥンゲン》SchneewittchenDorfと言えば。白雪姫とsieben Zwerge七人の小人が棲む村として有名さね。黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)には、《暗黒童話》がよく似合う。
ーーここには極上の毒が集まるーー
ーーとかく《童話の姫》(メルヘンプリンセス)にはーー
ーー《悪役》が付きものさねーー
そして私は、そんな醜い毒に骨の髄まで犯され自覚症状の無い毒の中毒患者の成れの果て《悪役》をこよなく愛する。〜毒夫人〜Mrs.Poison〜この黒い、黒い《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)で毒と言うなの薬を醜く愛しい《悪役》に売っている。毒の卸問屋さね。
ーーカラン♪ーーカラン♪
ーーカラン♪ーーカラン♪
……さぁ、今日も毒に満ちた悪役の御来店さねぇ。
……さぁて、今回の悪役は、、、、
「ー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)ー」
あの有名なー白雪姫の継母ー
……今日は、美しくも醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)の姿をしているさねぇ。
「…あの…鏡め、妾よりも白雪姫が美しいと言いくさる……」嗄れた声で美しくも醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が言うのさ……。
ーー白雪姫の継母ーー
ーー美しくも醜い彼女の毒の名はーー
ーー《白雪姫コンプレックス》ーー
ーーそれは甘美で歪な美しくも醜い毒ーー
ーー彼女は許せないのさねぇーー
ーー血の繋がらない娘がーー
ーー己よりも美しく優れている事がーー
ーーまぁ…例え…白雪姫が……ーー
ーー血を分けた実の娘だったとしてもーー
ーー彼女は、きっと。許せないのさねぇーー
ーー娘が己よりも美しく優れている事がーー
「…どうやら…その様子だと。暗殺は、また失敗に終わったみたいだねぇ……」薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルと椅子へと彼女を誘い私が聞けば愛しくも美しく醜い彼女はドカリと椅子へと座り嗄れた声で応える。
「ー最初の暗殺!一度目の猟師と来たらとんだ役立たずだったー白雪姫の心臓を捧げよと命令したと言うのにっ!」忌々しげにカサカサの血色の悪い唇を噛む美しく醜い彼女の言葉を継いで「…確か…捧げたのは猪の心臓だったかねぇ?…アレは美味だったさねぇ…」と。言えば彼女は「ーそうさ!鏡よ!鏡!世界で一番美しいのは誰?ーと聞けばー白雪姫ーだと応えるのさ!馬鹿にしくさって!」と。ガサガサの美しくも汚い爪を悔しげに噛む。
「…ふふふ…二回目は《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)お前さん自ら…暗殺に向かったんだったねぇ…確か物売りに化けて…あの気持ちの悪い小人達の留守を狙い…腰紐を白雪姫に売りつけ。そして腰紐を締めてあげる振りをして白雪姫の胸を締め上げ息を絶えさせた…そうだったねぇ?」《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)に訊けば、彼女は美しくも醜いシワだらけの顔を歪ませ嗤う。
「ーああ!ヒヒヒ!アレは傑作だった!白雪姫の細く折れちまいそうな胸をギリギリと締め上げて!ヒヒヒ!まだあの素晴らしい感触を覚えているよ!ーだのに!息絶えたと思ったら!鏡よ!鏡!世界で一番美しいのは誰?ーと聞けばー白雪姫ーだと応えるのさ!馬鹿にしくさって!」ーードンッ!と。シワだらけの美しく醜い老いた手で愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルを悔しそうに叩く。
「…気持ちの悪い小人達が事切れている白雪姫の胸に巻き付いた腰紐を切り息を吹き返させたんだったねぇ…」
私が言えば《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルを叩いた美しく醜い老いたシワだらけの拳を悔しそうに握りしめる。長く黒い爪が艶の無い肌に食い込み肉を抉り…赤黒い…汚くも美しい血が、ウッドテーブルへと。ポタリ。ポタリ。と。汚くも美しいシミを作り出している。
「ーあの気持ちの悪い小人共がっ!!ー」《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が邪悪な嗄れ声で怒鳴る。
ーーああ。なんて醜くく美しい愉悦だろぅかーー
ーーああ。愉快!ーー ーーああ。愉しい!ーー
「…ふふふ…三回目は、ウチの商品の毒を仕込んだ櫛で、再度物売りに扮して白雪姫を訪ねたんだったねぇ。白雪姫の頭に櫛を突き刺し倒したが、またあの気持ちの悪い小人達が助けたんだったねぇ…まさか…ウチの毒を解毒するとはねぇ…何てったか?あの小賢しい小人…先生…とか呼ばれていた。あの小人…毒の櫛は良い商品だったのに…」私が言えば《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が邪悪な嗄れ声で怒鳴る。
「ーああ!本当に!あの気持ちの悪い小人共がっ!!ー」
……そして私を睨み付けて問う。
「ーそれで❓️ー例の品は出来たんだろうね❓️」
醜く美しい顔を歪ませて《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は嗤う。
「…ええ…御注文通り…」椅子から立ち上がり。薄暗い店内の奥の奥ー毒が蔓延るー暗黒魔法の棚から。私は今宵調合したての🍎毒林檎🍏を嗤う《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)の元へとトレイに載せ運ぶ。薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルへ置けば薄暗い店内に🍎毒林檎🍏が艶めかしく艶々と浮かび上がる。
「…🍎赤林檎🍎と🍏青林檎🍏…二種類作ってみたさね。…🍎赤林檎🍎を齧れば美しい姿の儘に血のような赤い頬と唇の儘に眠る様に息絶える…🍏青林檎🍏を齧ればますます躰は腐りゾンビとなって息絶える…さぁ。どちらでも良い…好きな方を選ぶさねぇ…」
私は右手に🍎赤林檎🍎を左手に🍏青林檎🍏を持ち醜く美しい《悪役》愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)へと差し出すーーーー。
一瞬の逡巡の後ーー醜くく美しい《悪役》愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は、そのシワだらけの枯れ枝の様な手で意外にも🍎赤林檎🍎を手に取ったーー。
……おや…意外だねぇ…。
「…🍎赤林檎🍎…で、良いのかぃ?お前さんは、てっきり🍏青林檎🍏を選ぶと思ってたさねぇ…《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)…」
意外に思って愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)へ問えば彼女は邪悪な笑みをシワだらけの老いた顔に張り付けて応えるのさ……。
「ーヒヒヒ!この私が殺したい程に憎んでいるのは、あの憎々しい程に美しい白雪姫だ!醜く死なれても満足しやしない!美しい儘に死ぬ事に意味があるのさ!ー」
「…ふふ…そうさねぇ…では🍏青林檎🍏は…お前さんに捧げよう🍏Giftteeparty🍏毒のお茶会の時間さねぇ」
私は愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)を誘う。
薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルに置かれたトレイに🍏青林檎🍏を錆びれたナイフで✾花弁林檎✾に美しく切り並べ「…そうさねぇ…破片は紅茶に入れよう…🍏青林檎紅茶🍏さねぇ…」薄暗い店内の奥の奥ー毒が蔓延るー暗黒魔法の棚から。青い青い紅茶を手に取る。妊婦さんは飲んではイケナイ紅茶さねぇ。お腹の子が流れてしまぅからねぇ。その青い青い紅茶を《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の硝子の靴の様に透明に煌めくティーポットから透明に煌めくティーカップへと注ぐ。そこに🍏青林檎🍏の欠片を浮かべて沈ませれば、毒毒しい…🍏青林檎紅茶🍏の出来あがりさねぇ…。《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の硝子の靴の様に透明に煌めく硝子のトレイに毒毒しい…🍏青林檎紅茶🍏を載せて愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)へ捧げる。
「…そぅいえば…この前…《トレメイン夫人》が来たよ…《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の継母の…お前さんの継母友達だろぅ❓️」私が訊けば愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は美味しそうに毒毒しい…🍏青林檎紅茶🍏を啜り「ーああ!知っているさ!此処を紹介したのはかくゆう私なのだから!ヒヒヒ!で❓️トレメイン御所望の毒のナイフはちゃんと渡したんだろぅね❓️王子が硝子の靴を手に探しに来るのさー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)をねーアイツは自分の娘達に硝子の靴を履かせたいのさー例え!娘に爪先と踵を切り落とさせてでもね!」と。愉快そうに嗤って言う。
「…ふふふ…ええ…ええ…良く切れる毒を塗ったさねぇ🗡️」それにしても《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)といい。
ーー《トレメイン夫人》といいーー
ーーどうして継母と言うのは娘をいじめるのかねぇーー
ーー血が繋がらないからかねぇーー
ーー血が繋がっていてもーー
ーー娘に足の一部を切り落とさせるーー
ーー娘を何度も殺そうとするーー
ーー彼女達にとって娘は毒そのものかも知れないねぇーー
ーーああ毒に満ちた愛しの《悪役》達ーー
ーーああ私は彼女達の吐く毒を堪らなく愛しているーー
私は、〜毒夫人〜Mrs.Poison〜
黒い、黒い、毒が蔓延る《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)には《暗黒童話》がよく似合う。
ーーここには極上の毒が集まるーー
ーーとかく《童話の姫》にはーー
ーー《悪役》が付きものさねーー
そして私は、そんな醜い毒に骨の髄まで犯され自覚症状の無い毒の中毒患者の成れの果て《悪役》をこよなく愛する。〜毒夫人〜Mrs.Poison〜この黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)で毒と言うなの薬を醜く愛しい《悪役》に売っている。毒の卸問屋さね。
ーー特別に教えてやるさねぇーー
ーー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)にーー
ーー…あの…壁の魔法の鏡を贈ったのは、私さねぇーー
ーーあの鏡もウチの商品さねぇーー
ーー掛けたのは毒の魔法ーー
ーー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)はーー
ーーあんな美少女趣味な鏡の言う事なんざーー
ーー真に受け無くてよかったのさねぇーー
ーーあんな鏡は割ればよかったのさねぇーー
ーーまぁ。割ったら割ったで鏡の破片が心臓に刺さりーー
ーー刺さった鏡の破片から心臓が毒に犯されーー
ーー死んでしまうのだがねぇーー
ーーあんな鏡になんざ訊かなくてもーー
ーー私は彼女の醜くさを良く知っているーー
ーーえ❓️どうしてそんな鏡を贈ったのかって❓️ーー
ーーそんな事は決まっているさねぇーー
ーー極上の毒が彼女の心にあったからさーー
ーー知ってたかい❓️毒が無いとーー
ーー《童話》は産まれないーー
ーーもぅ解っただろぅ❓️ーー
ーー彼女達の孕む毒からーー
ーー極上の物語が産まれるのさねぇーー
ーー舌に毒を載せてーー
ーー今宵も紡ぐ毒舌必至のーー
ーー《暗黒童話》をーー
愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は、美味しそうに🍏青林檎🍏を喰らう。毒毒しくて美しぃ毒に満ちた✾花弁林檎✾をーー。毒に骨の髄まで犯された《悪役》には、毒は極上の蜜の味ーー。
…ふふふ…🍎毒林檎🍏中毒なのさねぇ。
ーーそして私は知っているさねぇーー
ーーこの醜くくも美しぃ毒に満ちたーー
ーー継母達の物語の毒に塗れた悲惨な結末をーー
ーー白雪姫もーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)もーー
ーー継母に《悪役》に虐げられた娘達はーー
ーー《童話の姫》はーー
ーー軈て毒に充てられてーー
ーー《白雪姫コンプレックス》でーー
ーー《灰かぶり姫症候群》なーー
ーー毒に充ちた継母達にーー
ーー復讐と言う名の毒を盛るーー
ーー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)はーー
ーー白雪姫の毒でーー
ーー焼けた鉄の靴を履き毒に踊り狂うーー
ーー《トレメイン夫人》はーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の毒でーー
ーー醜くいヒキガエルとなり一生汚い沼で毒を吐くーー
……ああ。そうそう《トレメイン夫人》は元々は《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の家庭教師だったのさ。
《トレメイン夫人》の前に二番目の毒に充ちた継母が居てねぇ。《トレメイン夫人》の指示で《灰かぶり姫》(サンドリヨン)は、その二番目の毒に充ちた継母を殺して居るのさねぇ。そして《トレメイン夫人》が《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の毒に充ちた三番目の継母に成り上がったと言うわけさ。そこから先はお決まりのシナリオさねぇ。
…ふふふ…白雪姫もねぇ。王子との結婚披露宴の席で《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)に真っ赤に焼けた鉄の靴を履せて死ぬまで踊らせるのさねぇ。あまりの苦しみに発狂して《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)は壮絶な死を遂げるシナリオさねぇ。
ーー継母達が毒の報いを受けた事に満足しーー
ーー《童話の姫》はーー
ーーその美しぃ顔に満面の笑みを湛えるーー
ーーそして軈て、今度はーー
ーー《童話の姫》がーー
ーー継母達の如く…その美しぃ胎内にーー
ーー黒い、黒い、毒を孕むのさねぇーー
ーーそうして繰り返されるーー
ーーワンス・アポン・ア・タイムーー
ーーむかし、むかし、とーー
ーー繰り返されるーー
ーー終わることのない毒に満たされたーー
ーー《暗黒童話》ーー
ーーまぁ…この世で一番の毒は…ーー
ーー狂った《愛》だと私は思うさねぇーー
ーー《暗黒童話》のーー
ーー愛と言う名の毒に満ちた王子達ーー
ーー白雪姫の死体をーー
ーー愛した屍姦愛好症のーー
ーー歪んだ毒に狂った《チャーミング王子》ーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)をーー
ーー十二時に帰すまいとーー
ーー王子自らあらかじめ階段にピッチを塗りーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の硝子の靴をーー
ーー絡め取り。硝子の靴だけを頼りにーー
ーー街中を探し回ったーー
ーー小さな足と硝子の靴ばかりに固執するーー
ーー足フェチズムな毒に狂う《キット王子》ーー
ーー…果たして…こんな毒に満たされた王子達とーー
ーー…結ばれる…《童話の姫》にーー
ーー本当の意味での幸福な結末はーー
ーー…あるのかねぇ❓️…甚だ疑問さねぇーー
……本当に厄介な《愛》さねぇ……。
ーー……こればっかりは……ーー
〜毒夫人〜Mrs.Poison〜の私にかかっても。
ーー未だに解毒出来ずに居るからねぇーー
……因みに…私は、〜毒夫人〜Mrs.Poison〜…
ーー毒が、人生の最高の伴侶さねぇーー
ーー《童話街道》を抜けたーー
ーー深い深い森の奥ーー
ーーここは《童話の森》ーー
《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)と云われている。
そんな《童話街道》に位置する。《バート・ヴィルドゥンゲン》SchneewittchenDorfと言えば。
白雪姫とsieben Zwerge七人の小人が棲む村として有名さね。黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)には《暗黒童話》がよく似合う。
ーーここには極上の毒が集まるーー
ーーとかく《童話の姫》にはーー
ーー《悪役》が付きものさねーー
そして私は、そんな醜い毒に骨の髄まで犯され自覚症状の無い毒の中毒患者の成れの果て《悪役》をこよなく愛する。〜毒夫人〜Mrs.Poison〜この黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)で毒と言うなの薬を醜く愛しい《悪役》に売っている。毒の卸問屋さね。
ーーそして毒舌な〜毒夫人〜Mrs.Poison〜は言いました。
『愛が一番の《毒》さねぇ《薬》にもなりはしなぃょ』
ーー繰り返されるーー
ーーワンス・アポン・ア・タイムーー
ーーむかし、むかし、とーー
ーー繰り返されるーー
ーー終わることのない毒に満たされたーー
ーー《暗黒童話》ーー
ーーワンス・アポン・ア・タイムーー
ーーむかし、むかし、ーー
……の、お話しさーーおしまい。
暗黒童話〜毒夫人〜Mrs.Poison〜
〜And they all lived happily ever after.〜
🍏めでたし。めでたし。🍎
ーー深い深い森の奥ーー
ーーここは《童話の森》(メルヘンヴァルト)ーー
《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)と云われている。
そんな《童話街道》に位置する。
《バート・ヴィルドゥンゲン》SchneewittchenDorfと言えば。白雪姫とsieben Zwerge七人の小人が棲む村として有名さね。黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)には、《暗黒童話》がよく似合う。
ーーここには極上の毒が集まるーー
ーーとかく《童話の姫》(メルヘンプリンセス)にはーー
ーー《悪役》が付きものさねーー
そして私は、そんな醜い毒に骨の髄まで犯され自覚症状の無い毒の中毒患者の成れの果て《悪役》をこよなく愛する。〜毒夫人〜Mrs.Poison〜この黒い、黒い《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)で毒と言うなの薬を醜く愛しい《悪役》に売っている。毒の卸問屋さね。
ーーカラン♪ーーカラン♪
ーーカラン♪ーーカラン♪
……さぁ、今日も毒に満ちた悪役の御来店さねぇ。
……さぁて、今回の悪役は、、、、
「ー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)ー」
あの有名なー白雪姫の継母ー
……今日は、美しくも醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)の姿をしているさねぇ。
「…あの…鏡め、妾よりも白雪姫が美しいと言いくさる……」嗄れた声で美しくも醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が言うのさ……。
ーー白雪姫の継母ーー
ーー美しくも醜い彼女の毒の名はーー
ーー《白雪姫コンプレックス》ーー
ーーそれは甘美で歪な美しくも醜い毒ーー
ーー彼女は許せないのさねぇーー
ーー血の繋がらない娘がーー
ーー己よりも美しく優れている事がーー
ーーまぁ…例え…白雪姫が……ーー
ーー血を分けた実の娘だったとしてもーー
ーー彼女は、きっと。許せないのさねぇーー
ーー娘が己よりも美しく優れている事がーー
「…どうやら…その様子だと。暗殺は、また失敗に終わったみたいだねぇ……」薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルと椅子へと彼女を誘い私が聞けば愛しくも美しく醜い彼女はドカリと椅子へと座り嗄れた声で応える。
「ー最初の暗殺!一度目の猟師と来たらとんだ役立たずだったー白雪姫の心臓を捧げよと命令したと言うのにっ!」忌々しげにカサカサの血色の悪い唇を噛む美しく醜い彼女の言葉を継いで「…確か…捧げたのは猪の心臓だったかねぇ?…アレは美味だったさねぇ…」と。言えば彼女は「ーそうさ!鏡よ!鏡!世界で一番美しいのは誰?ーと聞けばー白雪姫ーだと応えるのさ!馬鹿にしくさって!」と。ガサガサの美しくも汚い爪を悔しげに噛む。
「…ふふふ…二回目は《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)お前さん自ら…暗殺に向かったんだったねぇ…確か物売りに化けて…あの気持ちの悪い小人達の留守を狙い…腰紐を白雪姫に売りつけ。そして腰紐を締めてあげる振りをして白雪姫の胸を締め上げ息を絶えさせた…そうだったねぇ?」《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)に訊けば、彼女は美しくも醜いシワだらけの顔を歪ませ嗤う。
「ーああ!ヒヒヒ!アレは傑作だった!白雪姫の細く折れちまいそうな胸をギリギリと締め上げて!ヒヒヒ!まだあの素晴らしい感触を覚えているよ!ーだのに!息絶えたと思ったら!鏡よ!鏡!世界で一番美しいのは誰?ーと聞けばー白雪姫ーだと応えるのさ!馬鹿にしくさって!」ーードンッ!と。シワだらけの美しく醜い老いた手で愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルを悔しそうに叩く。
「…気持ちの悪い小人達が事切れている白雪姫の胸に巻き付いた腰紐を切り息を吹き返させたんだったねぇ…」
私が言えば《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルを叩いた美しく醜い老いたシワだらけの拳を悔しそうに握りしめる。長く黒い爪が艶の無い肌に食い込み肉を抉り…赤黒い…汚くも美しい血が、ウッドテーブルへと。ポタリ。ポタリ。と。汚くも美しいシミを作り出している。
「ーあの気持ちの悪い小人共がっ!!ー」《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が邪悪な嗄れ声で怒鳴る。
ーーああ。なんて醜くく美しい愉悦だろぅかーー
ーーああ。愉快!ーー ーーああ。愉しい!ーー
「…ふふふ…三回目は、ウチの商品の毒を仕込んだ櫛で、再度物売りに扮して白雪姫を訪ねたんだったねぇ。白雪姫の頭に櫛を突き刺し倒したが、またあの気持ちの悪い小人達が助けたんだったねぇ…まさか…ウチの毒を解毒するとはねぇ…何てったか?あの小賢しい小人…先生…とか呼ばれていた。あの小人…毒の櫛は良い商品だったのに…」私が言えば《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)が邪悪な嗄れ声で怒鳴る。
「ーああ!本当に!あの気持ちの悪い小人共がっ!!ー」
……そして私を睨み付けて問う。
「ーそれで❓️ー例の品は出来たんだろうね❓️」
醜く美しい顔を歪ませて《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は嗤う。
「…ええ…御注文通り…」椅子から立ち上がり。薄暗い店内の奥の奥ー毒が蔓延るー暗黒魔法の棚から。私は今宵調合したての🍎毒林檎🍏を嗤う《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)の元へとトレイに載せ運ぶ。薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルへ置けば薄暗い店内に🍎毒林檎🍏が艶めかしく艶々と浮かび上がる。
「…🍎赤林檎🍎と🍏青林檎🍏…二種類作ってみたさね。…🍎赤林檎🍎を齧れば美しい姿の儘に血のような赤い頬と唇の儘に眠る様に息絶える…🍏青林檎🍏を齧ればますます躰は腐りゾンビとなって息絶える…さぁ。どちらでも良い…好きな方を選ぶさねぇ…」
私は右手に🍎赤林檎🍎を左手に🍏青林檎🍏を持ち醜く美しい《悪役》愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)へと差し出すーーーー。
一瞬の逡巡の後ーー醜くく美しい《悪役》愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は、そのシワだらけの枯れ枝の様な手で意外にも🍎赤林檎🍎を手に取ったーー。
……おや…意外だねぇ…。
「…🍎赤林檎🍎…で、良いのかぃ?お前さんは、てっきり🍏青林檎🍏を選ぶと思ってたさねぇ…《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)…」
意外に思って愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)へ問えば彼女は邪悪な笑みをシワだらけの老いた顔に張り付けて応えるのさ……。
「ーヒヒヒ!この私が殺したい程に憎んでいるのは、あの憎々しい程に美しい白雪姫だ!醜く死なれても満足しやしない!美しい儘に死ぬ事に意味があるのさ!ー」
「…ふふ…そうさねぇ…では🍏青林檎🍏は…お前さんに捧げよう🍏Giftteeparty🍏毒のお茶会の時間さねぇ」
私は愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)を誘う。
薄暗い店内の狭い小さなウッドテーブルに置かれたトレイに🍏青林檎🍏を錆びれたナイフで✾花弁林檎✾に美しく切り並べ「…そうさねぇ…破片は紅茶に入れよう…🍏青林檎紅茶🍏さねぇ…」薄暗い店内の奥の奥ー毒が蔓延るー暗黒魔法の棚から。青い青い紅茶を手に取る。妊婦さんは飲んではイケナイ紅茶さねぇ。お腹の子が流れてしまぅからねぇ。その青い青い紅茶を《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の硝子の靴の様に透明に煌めくティーポットから透明に煌めくティーカップへと注ぐ。そこに🍏青林檎🍏の欠片を浮かべて沈ませれば、毒毒しい…🍏青林檎紅茶🍏の出来あがりさねぇ…。《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の硝子の靴の様に透明に煌めく硝子のトレイに毒毒しい…🍏青林檎紅茶🍏を載せて愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)へ捧げる。
「…そぅいえば…この前…《トレメイン夫人》が来たよ…《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の継母の…お前さんの継母友達だろぅ❓️」私が訊けば愛しの《悪役》美しく醜い《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は美味しそうに毒毒しい…🍏青林檎紅茶🍏を啜り「ーああ!知っているさ!此処を紹介したのはかくゆう私なのだから!ヒヒヒ!で❓️トレメイン御所望の毒のナイフはちゃんと渡したんだろぅね❓️王子が硝子の靴を手に探しに来るのさー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)をねーアイツは自分の娘達に硝子の靴を履かせたいのさー例え!娘に爪先と踵を切り落とさせてでもね!」と。愉快そうに嗤って言う。
「…ふふふ…ええ…ええ…良く切れる毒を塗ったさねぇ🗡️」それにしても《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)といい。
ーー《トレメイン夫人》といいーー
ーーどうして継母と言うのは娘をいじめるのかねぇーー
ーー血が繋がらないからかねぇーー
ーー血が繋がっていてもーー
ーー娘に足の一部を切り落とさせるーー
ーー娘を何度も殺そうとするーー
ーー彼女達にとって娘は毒そのものかも知れないねぇーー
ーーああ毒に満ちた愛しの《悪役》達ーー
ーーああ私は彼女達の吐く毒を堪らなく愛しているーー
私は、〜毒夫人〜Mrs.Poison〜
黒い、黒い、毒が蔓延る《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)には《暗黒童話》がよく似合う。
ーーここには極上の毒が集まるーー
ーーとかく《童話の姫》にはーー
ーー《悪役》が付きものさねーー
そして私は、そんな醜い毒に骨の髄まで犯され自覚症状の無い毒の中毒患者の成れの果て《悪役》をこよなく愛する。〜毒夫人〜Mrs.Poison〜この黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)で毒と言うなの薬を醜く愛しい《悪役》に売っている。毒の卸問屋さね。
ーー特別に教えてやるさねぇーー
ーー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)にーー
ーー…あの…壁の魔法の鏡を贈ったのは、私さねぇーー
ーーあの鏡もウチの商品さねぇーー
ーー掛けたのは毒の魔法ーー
ーー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)はーー
ーーあんな美少女趣味な鏡の言う事なんざーー
ーー真に受け無くてよかったのさねぇーー
ーーあんな鏡は割ればよかったのさねぇーー
ーーまぁ。割ったら割ったで鏡の破片が心臓に刺さりーー
ーー刺さった鏡の破片から心臓が毒に犯されーー
ーー死んでしまうのだがねぇーー
ーーあんな鏡になんざ訊かなくてもーー
ーー私は彼女の醜くさを良く知っているーー
ーーえ❓️どうしてそんな鏡を贈ったのかって❓️ーー
ーーそんな事は決まっているさねぇーー
ーー極上の毒が彼女の心にあったからさーー
ーー知ってたかい❓️毒が無いとーー
ーー《童話》は産まれないーー
ーーもぅ解っただろぅ❓️ーー
ーー彼女達の孕む毒からーー
ーー極上の物語が産まれるのさねぇーー
ーー舌に毒を載せてーー
ーー今宵も紡ぐ毒舌必至のーー
ーー《暗黒童話》をーー
愛しの《邪悪な魔女》(イーヴィル・ウィッチ)は、美味しそうに🍏青林檎🍏を喰らう。毒毒しくて美しぃ毒に満ちた✾花弁林檎✾をーー。毒に骨の髄まで犯された《悪役》には、毒は極上の蜜の味ーー。
…ふふふ…🍎毒林檎🍏中毒なのさねぇ。
ーーそして私は知っているさねぇーー
ーーこの醜くくも美しぃ毒に満ちたーー
ーー継母達の物語の毒に塗れた悲惨な結末をーー
ーー白雪姫もーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)もーー
ーー継母に《悪役》に虐げられた娘達はーー
ーー《童話の姫》はーー
ーー軈て毒に充てられてーー
ーー《白雪姫コンプレックス》でーー
ーー《灰かぶり姫症候群》なーー
ーー毒に充ちた継母達にーー
ーー復讐と言う名の毒を盛るーー
ーー《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)はーー
ーー白雪姫の毒でーー
ーー焼けた鉄の靴を履き毒に踊り狂うーー
ーー《トレメイン夫人》はーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の毒でーー
ーー醜くいヒキガエルとなり一生汚い沼で毒を吐くーー
……ああ。そうそう《トレメイン夫人》は元々は《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の家庭教師だったのさ。
《トレメイン夫人》の前に二番目の毒に充ちた継母が居てねぇ。《トレメイン夫人》の指示で《灰かぶり姫》(サンドリヨン)は、その二番目の毒に充ちた継母を殺して居るのさねぇ。そして《トレメイン夫人》が《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の毒に充ちた三番目の継母に成り上がったと言うわけさ。そこから先はお決まりのシナリオさねぇ。
…ふふふ…白雪姫もねぇ。王子との結婚披露宴の席で《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)に真っ赤に焼けた鉄の靴を履せて死ぬまで踊らせるのさねぇ。あまりの苦しみに発狂して《邪悪な王女》(イーヴィル・クイーン)は壮絶な死を遂げるシナリオさねぇ。
ーー継母達が毒の報いを受けた事に満足しーー
ーー《童話の姫》はーー
ーーその美しぃ顔に満面の笑みを湛えるーー
ーーそして軈て、今度はーー
ーー《童話の姫》がーー
ーー継母達の如く…その美しぃ胎内にーー
ーー黒い、黒い、毒を孕むのさねぇーー
ーーそうして繰り返されるーー
ーーワンス・アポン・ア・タイムーー
ーーむかし、むかし、とーー
ーー繰り返されるーー
ーー終わることのない毒に満たされたーー
ーー《暗黒童話》ーー
ーーまぁ…この世で一番の毒は…ーー
ーー狂った《愛》だと私は思うさねぇーー
ーー《暗黒童話》のーー
ーー愛と言う名の毒に満ちた王子達ーー
ーー白雪姫の死体をーー
ーー愛した屍姦愛好症のーー
ーー歪んだ毒に狂った《チャーミング王子》ーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)をーー
ーー十二時に帰すまいとーー
ーー王子自らあらかじめ階段にピッチを塗りーー
ーー《灰かぶり姫》(サンドリヨン)の硝子の靴をーー
ーー絡め取り。硝子の靴だけを頼りにーー
ーー街中を探し回ったーー
ーー小さな足と硝子の靴ばかりに固執するーー
ーー足フェチズムな毒に狂う《キット王子》ーー
ーー…果たして…こんな毒に満たされた王子達とーー
ーー…結ばれる…《童話の姫》にーー
ーー本当の意味での幸福な結末はーー
ーー…あるのかねぇ❓️…甚だ疑問さねぇーー
……本当に厄介な《愛》さねぇ……。
ーー……こればっかりは……ーー
〜毒夫人〜Mrs.Poison〜の私にかかっても。
ーー未だに解毒出来ずに居るからねぇーー
……因みに…私は、〜毒夫人〜Mrs.Poison〜…
ーー毒が、人生の最高の伴侶さねぇーー
ーー《童話街道》を抜けたーー
ーー深い深い森の奥ーー
ーーここは《童話の森》ーー
《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)と云われている。
そんな《童話街道》に位置する。《バート・ヴィルドゥンゲン》SchneewittchenDorfと言えば。
白雪姫とsieben Zwerge七人の小人が棲む村として有名さね。黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)には《暗黒童話》がよく似合う。
ーーここには極上の毒が集まるーー
ーーとかく《童話の姫》にはーー
ーー《悪役》が付きものさねーー
そして私は、そんな醜い毒に骨の髄まで犯され自覚症状の無い毒の中毒患者の成れの果て《悪役》をこよなく愛する。〜毒夫人〜Mrs.Poison〜この黒い、黒い、《黒い森》(シュヴァルツヴァルト)で毒と言うなの薬を醜く愛しい《悪役》に売っている。毒の卸問屋さね。
ーーそして毒舌な〜毒夫人〜Mrs.Poison〜は言いました。
『愛が一番の《毒》さねぇ《薬》にもなりはしなぃょ』
ーー繰り返されるーー
ーーワンス・アポン・ア・タイムーー
ーーむかし、むかし、とーー
ーー繰り返されるーー
ーー終わることのない毒に満たされたーー
ーー《暗黒童話》ーー
ーーワンス・アポン・ア・タイムーー
ーーむかし、むかし、ーー
……の、お話しさーーおしまい。
暗黒童話〜毒夫人〜Mrs.Poison〜
〜And they all lived happily ever after.〜
🍏めでたし。めでたし。🍎

